VdT TORREPEROGILの最近のブログ記事

1月も中旬を過ぎてしまい、ご挨拶が遅くなりました。
明けましておめでとうございます。
今年も、更に面白くなってきているスペインワインのこと、たくさんのことを
みなさんと共有できるよう、定期的にアップしていきますので、
おつきあいのほど、よろしくお願い致します!

2010年、一発目は、5年ぶりに訪れた旦那の故郷、ハエン県のトレペロヒルという村から!
ちょうど、日本でもこのお正月に、NHKの「暮らしてみる旅 〜スペイン・オリーブ村で
ホームステイ〜」という番組でハエン県のイノハーレス村が紹介されていたそうだけど、
そのテーマの通りでハエンはオリーブの産地。

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なだらかな丘陵地に延々とオリーブ畑が続く。

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こんなオリーブの木が。
ちなみに、ハエンのオリーブの主要品種はピクアルだそうだ。

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オリーブ農家のおっちゃんが、ロバに乗って犬を伴ってオリーブ園の巡回中。
あぁ、なんだかハエンに来たって気がする風景。。

そんなオリーブだらけの土地に、わずかにブドウ畑が存在する。

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アンダルシアには、DOは4つしかなく、うち2つはシェリーの産地。他の産地、ウエルバや
マラガでは、良いスティルワインが多く造られ始めているが、面積は限られている。
それを補うように、ビノ・デ・ラ・ティエラ (VdT)が点在する。
ハエン県は小さなVdT が3つあり、そのうちの一つが、このVdT トレペロヒルだ。

今まで2度、この村を訪れたことがあったけど、その頃はこの村周辺がちょうどそのVdT に
位置することなど知る由もなく、今回、出発前に発見した時は、旦那と興奮してしまった(笑)。
オリーブだけかと思っていた土地にワインもあるんだ!

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ほんとだ!
見渡す限りオリーブの木の景色の中に、トレペロヒル村に近づくと突如現れ始める
ブドウ畑がとても印象的で。

このVdT、2006年に認定されたのだそう。
ここでも、ローマ時代からブドウ栽培が行われていた記録があり、15世紀にはトレペロヒルの
ワインはカスティーヤ地方で高い評価を得ていたのだそうだ。19世紀末のフィロキセラ禍は
ここにも及び、ブドウ栽培は消滅したが、農家・生産者の努力により復活し、現在に至る。

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このVdTに唯一あるのは共同組合のワイナリー、
「ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・ミセリコルディア」。
ここの社長さんを知っているという義父さんにお願いして、大晦日だというのに連れていって
もらったのは、旦那の故郷のワインを知りたかったのと、この地域で栽培されている品種ハエン・
ブランコを知りたかったから。

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醸造担当のホセさんが説明してくれた。
共同組合という性質上、この土地の環境からして、厳しい状況なのだそうだ。
近年は、どんどんブドウ木が引き抜かれて、収穫量が減って、生産量が激減しているのだそうだ。
共同組合だから、ブドウを買う農家が決まっていて、なかなか品質を求められない。
ブドウを栽培するより、オリーブに替えたり、土地を売ったほうが採算が合うという悲しい現状。
以前は117haあったのが、現在は80ha。
先のブドウ畑の写真にちょっと見えるけど、放置されてつるが延び放題の区画も、、あった。

そんな中でも、なんとか良いワインを造ろうと、できるだけ良い状態のブドウで、醸造家の
努力で、地元で楽しまれるワインが造られている。
VdTカテゴリーの他に、「Calidad Certificada por Junta de Andalucia (アンダルシア州政府
認定品質」も取得したり、テイスティングルームを作って観光客を案内したりするなど考え、
品質向上に努めているそうだ。

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赤は、センシベル(テンプラニーリョ)、ガルナッチャを使ったもの。
村では、ビノ・デ・メサのワインは「コリエンテ(スペイン語で「普通」の意)」と呼ばれ、
ビノ・デ・ティエラの「ドン・ペドロ・ヒル」は「パタ・ネグラ(「黒い蹄」で「イベリコ豚」
の意)という愛称で呼ばれているのがかわいい(笑)。
旦那パパの家には、何本も常備されている!

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私が興味を持っていたのが、ハエン・ブランコ種の白。

名称 : Don Pedro Gil 2009
品種 : Jaén Blanco 100%
産地 : VdT Torreperogil, Jaén
生産者 : Sociedad Cooperativa Andaluza “Ntra. Sra. De la Misericordia”

酸が低い感じで、フルーティ、爽やかさは感じる白。
低価格ワインなので、ブドウそのものの特徴を感じるのは難しいのだろうけど、ベルデホに
似ているのかな。
この品種、もともとリオハが原産なのだそう。
マラガ、バレンシアでも少し、カナリア諸島の方でもわずかに栽培されているらしく、
補助品種として、ブレンドされているのが現状だそうな。

とにもかくにも、旦那の故郷、ハエンの土地で、ワイン造りを垣間見ることができて、
すごく嬉しかった。
みなさん、ありがとう!!

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マノロ社長さん(右)、旦那ラモン(中央)、義父(左)、ミゲルさん(下、従業員さん)

そしてそして、ラモンの親戚たちがわんさか集まって大騒ぎの大晦日。
アンダルシアの人達はほんとに陽気で!楽しかった!

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親戚のアルフォンソ叔父さんのお家で見せてもらった樽に入った20年ものフィノ。
昔、フラメンコをやっていた叔父さん、ぺニャ(サークル)が集まる広間を
家の地下に持っていて、注いでは飲んで、隙間が空いたら補充して、20年ずっと
大事に熟成させてきたのだそうだ。中身はなんのことはない、ティオ・ぺぺのフィノ
だけど、その樽を見ていると、当時のフラメンコの活況やこの樽を囲んで仲間で
飲み交わしたり、そんなのが目に見えるようで、本当の宝物なんだなって思う。
少し飲ませてもらったけど、
うーーん、、、パワフルすぎっ!