DOC PRIORATの最近のブログ記事

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北のワインが好き。

さ、酸、エレガンス。
南の、特に地中海はどうしても暑さを感じたり重かったり。

そういうイメジは、今はもう、捨てている。

ヨーロッパの北の人たちはバカンスになると太陽を求めて南に
移動してくる。強い日差しに慣れていなくて体が真っ赤っかに
なっても構わずビーチで太陽を浴びている。
天気は人間の性格をも左右する。

太陽は、人に心身のエネルギーをくれる。

それは、植物も一緒なのだと思う。

太陽 = 明るい
太陽 = 優しい

そういうのが体に広がる感じ。

最近の地中海のワインにはポジティブにそれを感じる。
人間が自然に太陽を求めるのと同じように。

大なワインは北にこそ。そうされてきた。
でもそのワイン地はどんどんわっている。
南でも素晴らしいワインができる。

それを体現するワインたちがそこここに産まれている。

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プリオラートの異端児、テロワール・アル・リミットのドミニク・フー
バーがこの2月の来日時に語ってくれたことや哲学に地中海ワインの
今を読み解くヒントが多くあることを感じた。
彼のコメントのキーとなるメッセージを拾ってみる。

【地中海料理に合うワイン】
地中海料理からワインに魅了されてワイン造りの世界に入ったドイツ人
ドミニクにとって、ワインは食と合わせられることが第一条件。
エル・ブリ、セイェル・カン・ロカなど前衛的な料理が発達したス
インの地中海北カタルーニャ地方は山の幸、海の幸両方に恵まれ、伝統
的に食材を大事にしたシンプルな料理が多い。
地中海料理が全体的にそうなのだ。
そうした料理に合うワインは濃いワインではなく、軽やかでエレガントな
ピュアなワイン、赤よりも白やロゼの方が合わせやすい。
そういう想いからプリオラートで新境地を築き上げた。
プリオラートを含めこれまでの多くの地中海のワインはそれが考慮されずに
造られた濃いワインが多い、とドミニクは考える。

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大陸性気候産地と地中海性気候産地は全く別の世界だということの認識】
大陸性気候と地中海性気候
ヨーロッパはこの2つに産地が分けられる。
歴史的な銘醸地は北で、醸造技術もボルドーが全ての産地に影響を
与えてきた。

大陸性気候産地は早くから(17世紀半ば)ボトルに入れたワインが
造られるようになった一方、地中海気候産地はもっぱらバルク売りが
中心だった。
プリオラートの濃いアルコール度の高いワインもバルクで大陸性産地に
売られ、不作の年などに少しブレンドする用に売られていた。
もともと地中海側は大きな土地を1人の地主が所有して大量に造る、
いわゆる職人気質でこだわりのワインを造る、というよりは大量に造る、
そういう傾向があった。
フランス(南部)にもイタリアにもスペインにも共同組合は多かった
からクオリティが第一という訳ではなかった。
2030年前から北から若手の造り手たちがやってきて地中海の産地に
魅了され素晴らしいワインを造り始める。

地中海の環境に即したやり方で。

成熟が不足することから抽出を重視し、樽(バリック)で熟成。
日照量が多く雨が少ない地中海は真逆の環境。
北の雨の多い土地で育った木でできた樽(バリック)で寝かせること、
それがどうして地中海性気候のブドウに適するだろうか。
そういう視点でワイン造りをする造り手が南仏やイタリアに現れ
始める。

伝統的に地中海でされてきた全房発酵、
抽出せずにそのまま煎じる造り、
バリックではなく大樽やセメント、アンフォラなどで寝かせる。
北の品種ではなく伝統的に地中海にあった品種で。
太陽があるからこそ健全に成熟するブドウをダイレクトに表現する
ことを重視。

それを追求することで地中海のテロワールを表現することができる。

ドミニクはドメーヌ・ゴビーやマタッサに出会うことで影響を受けた。

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【地中海性気候の魅力】
雨が少なく日照量が多い地中海。
過度の乾燥や日照はネガティブにも働く。
そうした環境で更に痩せた土地だと厳しさは増す。
しかし、農薬の使用をなくし、自然をリスペクトした環境でのブドウ
栽培は雨の多いエリアよりもやり易いし、土の有機質を豊かにして
生命力を取り戻し、根が栄養を吸収し、樹が有機質を取り入れていけば、
酸や糖の成熟と共にフェノール類も同時期に成熟し、過熟してアルコー
ル度が上がってしまう状態になる前にバランスの取れた成熟が叶う。
そうなると収穫のタイミングも自然と早まる。
そうすれば酸を保ち、北の良さ(冷たさ、エレガンス、酸)を持ち、
同時に北にはない良さ(光)をも持ち合わせるワインが地中海では
でき得る。

自然派の流れに合わせ、それに気づいた造り手たちが様々なエリアで
増えている。

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【地中海のポテンシャルは黒ブドウより白ブドウ】
白ブドウの方が実は黒ブドウよりも暑さに強い、とドミニクは言う。
多くの場所で赤ワインの方が造られている中、かなり斬新な見方だ。
でもそれはシェリーやマルサラなどのように伝統的に白ブドウのみで
ワイン造りが行われて来た産地が地中海の南に存在することからも
わかる。
酒精強化の例にもあるように白ブドウは黒ブドウと異なり酸化熟成が
ポジティブに働き、ワインに複雑味を表現することができる。

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スクリーンショット 2015-02-22 15.48.14.pngドミニクのワインはプリオラートの新たなポテンシャルを、そして
地中海ワインの今を、そしてどこか懐かしさを感じさせてくれる。

地中海でこれぞと思うワインたち
(一部まだ飲んでいず、注目しているものも含む)。

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知らないワインもまだまだたくさん。
ギリシャ、トルコ、グルジア、イスラエル、、地中海はとても広い。

フィロキセラ以前は地中海はあたり一面がブドウ畑だった。
今よりずっとずっとたくさんブドウが栽培されていた。

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山や丘の斜面は木や草で覆われながらも、昔ブドウを植えるために
作った石塀が連なり、ブドウが植えられていたえる。
ワイン造りが生まれ、古代ロマをて一大文化となった地中海。
志を同じくした造り手たちが国を超えつながり刺激し合い、情報交換・
共有する今の時代、それがうねりとなっていく。

地中海は今まさに最も面白い時代に入っているといえるのではないか。


プリオラートと女性
意外と深い関係があるこの2つ。

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この2つのキーワードで真っ先に頭に
浮かぶのサラ・ペレス
スペインを代表する女性醸造家の1人。
プリオラートとお隣のモンサンで、
彼女のようなピュアな美しさを持ち
フェミニンで、包み込んでくれるような
優しさのあるワインを造る。





でもこの地にはサラ以外にも活躍する女性が多いのだ。

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5月のワイン祭りの時期にグラタ
リョプス村で開催された
Tast amb dones
女性たちとのワイン会

プリオラートで活躍する女性醸造
家たちのワインを楽しむイベント。
素晴らしい春の1日、藤の花が咲
き乱れ、華を添える。





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(写真左上から時計回りに)
マス・ダン・ジルのマルタ・ロビラ
ファミリア・ニン・オルティスのエステル・ニン
クロス・フィゲラスのアナ・カナン
マス・ドイシュのサンドラ・ドイシュ
  (左はこの時醸造研修に来ていた台湾の Yiting ちゃん)
ニータのメリチェィ・パジェジャ

プリオラートで日々進化を遂げる様々な生産者の多くに女性醸造家がいる。
その他、テロワール・アル・リミットのブルンヒルデ、オディセウスのシルビア・
プッチなどまだまだ女性陣がたくさん!

カタルーニャは Sociedad matrialcal 女性中心の社会とはよく言われる。
これはスペインの他の地方と異なるところ。様々なビジネスで女性が中心となって
いることも多く、家庭でも家計を握っているのは夫ではなく妻、というところも
多いのだ。

だから、といおうか。カタルーニャにはもともとタパス文化がなかった。
お父さんたちは仕事が終わるとバルで油を売らずにまっすぐ家に帰って
家族そろって夕食を食べるのが習慣。家族の絆を大事にする。
家庭の中心はお母さん。お母さんの存在は非常に大きい。

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その違いは何だろう。
プリオラートの長老レネ・バルビエ氏が
語ってくれた。

「カトリックはもともと男尊女卑の考え
方が根底にある。しかカタルーニャ地
方は商人であるフェニキア人が昔から住
みつき、カトリックは他地方ほどに絶対
的、支配的な存在ではなかったんだ。
カタルーニャはいつも
「carrefour de culture 文化の分岐点」
だったんだ。
カタルーニャ人は勤勉で農業・産業を
展させてきた。
プリオラートでは多くの女性がワイン造
りに携わり活躍している。でも実はプリ
オラートの原点にも女性がいるんだ。

近代醸造技術が導入される時代の前からこの地でワイン造りをずっとしてきた
小さくて大きい造り手、今のプリオラートで新しい波を起こしている造り手に
少なからぬ影響を与えたマシア・バリルやエスカラ・ディの初代はみんな女性
だったんだ。マルガリータ(エスカラ・デイ)もペイラ(マシア・バリル)も
心から尊敬しているよ。
世界一のロマネ・コンティの元共同経営者も女性だったしね。
女性は偉大だ!」

こんな感じでプリオラートは女性パワーがすごいのだ。
カタルーニャの中でもプリオラートがこんなに女性パワーがあるのは
なぜだろう。

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「それはプリオラートという土地
に産業が入ってこなかったことと
関係があるだろう。山間のこの土
地は非常に厳しい環境にあり、経
済的に頼れたのは農業のみ。産業
が発達すると男性の力が増すから
ね。」

なるほど。
だからこそ女性が大事にされ、コ
ツコツと努力を重ね、豊かな想像
力で守るべきものを守る、新しい
ものを創造する、そして進化させ
る、そういう気概のある女性が多
くいるのだろう。

だから Tast amb dones 女性醸造家たちとのワイン会はプリオラートだからこそと
いえるイベントなのだ。私がプリオラートに惹かれる理由がまた少しわかった気が
した経験だった、笑。

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そして、ここにもう1人の女性。
レネさんの亡き娘さんへの想いがたくさん
詰まった白。

名称:Nelin 2010
品種:Garnacha, Viognier, Pinot Noir,
        Macabeo, Pedro Jimenez etc.
産地:DOQ Priorat
生産者:Clos Mogador

プリオラート南の高標高の昔ながらの混植
畑。固有品種エスカニャベーリャスなんて
品種も混じる。白い花やスパイス、果実と
複雑味とボリューム感にミネラルがもたら
すフレッシュさと。はかなさも感じるピュ
アな白。セリンさんが生きていたらきっと
プリオラートで活躍する女性醸造家の1人
としてワイン造りを楽しんでいたことだろ
                    う。

ワイン造りにおいても男性が中心の業界、重労働、泥臭い仕事も多い世界。
そんな中、女性ならではの感性で情熱を持って個性あるワイン造りをする
女性たちに敬意を表し、エールを送りたい!



ミネラルとは。
このわかるようでわからないワインの表現に明確な答えをくれたかのようなワイン
たち、それがドメーヌ・ゴビー。

スペイン国境を越えてすぐあるペルピニャン。そこから西にほんの 30 分、
のどかな場所にカルセという村がある。このカルセ、今ではとても知られた村。
この村の周辺では自然派の造り手が多く集まって切磋琢磨する。
もともと地元ではなく、他地方から意志を持ってやって来たり、他の職業を
辞めてやって来てワイン造りを始めたりとロワールなどの他の自然派たちとは
背景が異なる。その中で先駆けとして、カルセ村で生まれ育ち、30年ほど前から
ワイン造りを始めたのがドメーヌ・ゴビーを起ち上げたジェラルド・ゴビーさん。

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彼のワインは 90 年代に一気に
注目を集めるが、当初は力強い
凝縮感と骨格のたくましさが特
徴のワインだった。現在は力強
さとデリケートさのバランスに
優れたエレガントなスタイルに
変わっている。

Le Roque という北東向きの区
画、樹齢40~80年のグルナッ
シュが力強く地に足をつけてい
る。
目の前はすぐピレネー山脈。
南仏にありながら、どの区画も
標高が高め(200~300m)の
丘陵地に位置していて気温の過
度な上昇を避け、また海や山か
ら吹き込む風が健全なブドウをもたらしてくれる。

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畑を見ればジェラルドさんの哲
学が伝わってくる。
化学肥料などは一切排し自ら作
る自然の堆肥のみ、自をリス
ペクト、とにかくナチュラルに。
ブドウが生まれる環境まるごと
表現する。
「自然を守りたい。」
ジェラルドさんのその強い想い
がそれを可能にする。

土壌はシストや粘土石灰質、泥
土質で、もろさがあり、深さも
あるため、古樹の根が 40~80
m と深く伸びているそう。
これが非常に大事で、これによ
りミネラル → 爽やかさがワイ
                             ンに与えられるんだ、とジェラ
                             ルドさん。

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醸造所地下の熟成セラーの一角
にむき出しの岩壁があり、土壌
がよく見てとれる。
シストは 4 億年前(古生代)の
もの、石灰質は 2 億年(中生
代)のものだよ、とジェラルド
さん。







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醸造も栽培と一貫している。
SO2 を用いず、補酸も補糖も
なし、天然酵母のみで発酵。
健全なブドウが得られるから
こそ可能な自然な造り。

本当は気軽に電話して案内し
ていただくことも、引っ張り
だこのゴビーのワインたちを
試飲させていただくことも普
通なら難しいのだろう。
幸運なことに旦那とお邪魔し
た日は、フランスのソムリエ
さんやレストランオーナーの
グループが見学に来ていて、
それにジョインさせていただ
け、2011ビンテージを試飲
                              させていただいた!

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なんだろう。
白にも赤にも全てのワインに通
じる背骨が一本すーーっと通っ
ていて、強烈なミネラル、繊細
さ、清々しさ、爽やかさ、同時
にブドウの凝縮感、力強さも共
存していて。
その見事なバランスが感動的で。

「ワインで大事なのは酸でもな
い、タンニンでもない。ミネラ
ルだ。それが爽やかさや深み、
複雑さを与えてくれる。」と
きっぱりと言い放つジェラルド
さん。

カジュアルクラスのレ・カルシネールもその他のワインもどれも素晴らしいけど
一番感動したのは、上級キュヴェ、クーム・ジネストとムンタダ。

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名称 : Coume Gineste 2011
品種 : Grenache Blanc 50%, 
         Grenache Gris 50%
産地 : VdP Cotes Catalanes
生産者 : Domaine Gauby

ミネラルの美しさ、酸の質、アロ
マのパワー、複雑さ、余韻、緻密
さ、繊細さ、すーっと伸びた一本
の骨格、どれをとっても高いレベ
ルでずっと飲んでいたい。
これはびっくりした白。



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名称 : Muntada 2011
品種 : Syrah, Murvedre, Grenache,
         Carignan
産地 : Cotes du Roussillon Villages
生産者 : Domaine Gauby

スミレのような繊細なフローラルとミネラルから
涼しさと凝縮感、パワーが見事にまとまっていて素
晴らしいの一言。
安心できる深い味わいはフィロキセラ以前の古樹
ムールヴェードルからか。
大自然の恵みをいただいている感覚。



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近年はジェラルドさんの息子さ
リオネルさんがワイン造りに
画し、これまでの濃縮感ある
タイルからエレガントさとふ
かさのバランスに優れたス
イルへと進化を遂げている。

ピレネー山脈を超えてすぐ、ス
インに間近い生産者でこうい
ワインに出会うとワインとい
のは天・地の他に人の要素
ごくすごく大きいことを改め
て感じざるを得ない。



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右の写真の彼女はブルンヒルデさん。
フランス人の彼女はこのドメーヌ・ゴビーで
6 年くらい研鑽を積み、現在はスペイン、
プリオラートのテロワール・アル・リミットで、
オーナー、ドミニクの公私共のパートナー
してフィロソフィー、情熱を共有してワイン
造りをしている。
そんな彼らだからこそできるワインなのだ。


あぁ、フランス語、学びたい!









 

カタルーニャワイン専門誌「Cupatges」最新号でやっていたプリオラート特集の最後に
あったワインのプロに聞きました。あなたの思い出に残るプリオラートのワインを
一つ挙げ、それはなぜか教えてください。」
若手のソムリエ、ジャーナリストなども多く、最近のスペイン人が好んで楽しむ
プリオラートが何かが垣間見れると思うので、ここに紹介。

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アナ・リエラ
「エル・ペリオディコ」紙記者

名称 : Terram 2008
品種 : Garnacha, Cariñena, 
      Cabernet Sauvignon, Syrah
生産者 : Saó del Coster

「イタリア人トランペット奏者パオ
ロ・フレスの生演奏を聴きながらこ
のワインを飲みました。最初はとて
内気で香りが隠れていたのに、メ
ディーが聴こえ始めた瞬間ワイン
目覚め素晴らしく開花した。まさ
にパオロの音楽のように!1人の若
者が夢を実現するために人生の舵を切ったその勇気を語ってくれる。だからこの
ワインが好き。若い醸造家たちが夢を見続ける豊かな土地。だからプリオラートが
好きです。」

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セサル・カノバス
モンビニック ソムリエ

名称 : Finca Dofí 2007
品種 : Garnacha 55%, Cabernet 
         Sauvignon, Syrah
生産者 : Albaro Palacios


「このワインを飲んだ時、プリオラート、そしておそらく他の産地も変わりつつある
ことに気づきました。既に抽出レベルを下げ、より繊細さのあるワインを造る生産者が
出てきていましたが、ドフィが同様にそうしているのは変化は本物だと確信しました。」

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ジョアン・ゴメス・パリャレス
de vinis」ブロガー
ワイン愛好家

品種 : Garnacha Blanca, Pedro 
         Ximenez, Macabeo
生産者 : Terroir al Límit

「プリオラートの白ワインの復活を象徴しているワインです。この土地には昔から素晴らしいポテンシャルの白ブドウが栽培されていました。収穫・
ブドウ踏みを手伝ったこのビンテージは私にとって特別です。自分の足で踏んだ初めての
プリオラートのワイン、特別な愛情を感じます。」

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ラモン・フランカス

名称 : L'Ermita 2008
品種 : Garnacha
   Cabernet Sauvignon

「プリオラートの 2008 は好みでは
ないが、レルミタの 2008 は大好き
です。ピュアな繊細さ、ミネラル、
しなやかな果実にガルナッチャのフ
                              ローラルさは感動的です。」

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カルメ・ガルシア
ソムリエ

名称 : Les Manyes 2006
品種 : Garnacha 100%
生産者 : Terroir al Límit

「古樹のガルナッチャ、繊細で奥深
い、個性的でエレガント。高標高の
冷涼な場所の景色を思い起こさせてくれます。」


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マネル・サラサ
Wine is Social 運営者

名称 : No.2/3
品種 : Cariñena 100%
生産者 : Trio Infernal

「みんな No.3 を選ぶと思うけど、
私は No.2 がお気に入りです。」

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フェル・ファイシェダス
カルレス・シュリゲラ
エスパイ・ガストロアニミック 
Mams オーナー

名称 : Clos Abella 2005
品種 : Garnacha, Cariñena, 
   Syrah, Cabernet 
         Sauvignon
生産者 : Marco Abella

「有機・ビオディナミ農法で造られる
このワインで私たちは目を輝かせました。プリオラートのワイン散歩を始める初めの
一歩に最適な一本だと思います。」

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ジョルディ・アルコヴェル
ガイド ジャーナリスト

名称 : En Números Vermells 
         dels Carlos 2011
品種 : Garnacha Blanca 100%
生産者 : Viñedos de Ithaca

「醸造家シルビアは長い間プリオ
ラートの白ワインを復活させようと
努力してき、今の時点でこの白が最
高で、成熟レベル、プリオラートのガルナッチャ・ブランカのアカデミックな表現、バランス、
ミネラル、しなやかさは見事。プリオラートはまだ白ワインに分野においてもっと成長する
余地があることをこの白は教えてくれる。」

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ジョアン・ネボット
vadevi.cat」ジャーナリスト

名称 : Clos Mogador
品種 : Garnacha, Cariñena
         Cabernet Sauvignon, Syrah
生産者 : Clos Mogador

「私のお気に入りはレネ、バルビエ
氏が造るクロス・モガドールです。
特にビンテージにこだわらず。
ほぼ全てのビンテージを飲みましたが、ワインというのは単なる商品ではないことを改めて感じ
させてくれますし、今のプリオラートとプリオラートのワインたらしめるのはクロス・モガドー
ル、そしてその造り手によるものが大きいと思います。」

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ミキ・プッチ
シンガー

名称 : 2 Pi R 
品種 : Garnacha, Cariñena,
Cabernet Sauvignon, Syrah
生産者 : Gratavinum

「丸みのあるワインだと思う。
ね、名前の通りでしょ?(ワイン
名の「2πr」(円周の長さ)とかけて)

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ラフェル・サバディ
El Roser 2」 ソムリエ

品種 : Garnacha Blanca, Pedro 
         Ximenez, Macabeo
生産者 : Terroir al Límit



「プリオラートのワインが白であっても世界の偉大なワインと匹敵しうることを示して
くれる一本です。素晴らしい密度の高さ、ミネラルな塩気、印象的な持続性があります。」

様々な変化を見せてくれているプリオラート。
ワインのプロたちの好みも様々で、プリオラートのスタイルの多様性、ポテンシャルを
改めて感じることができる。









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この料理、なんでしょ?

Truita amb suc
トゥルイタ・アム・スック

と言います。

プリオラートのお料理だそう。
プリオラートの郷土料理って実は
知らなくて色んな人に聞いてみて
返ってきた答えがこれ。

カステリャーノ語では

Tortilla en su jugo

トルティーリャ - ホウレンソウと白インゲンを入れたトルティーリャ
これを塩ダラ、卵、小麦粉、出汁、アーモンドなどのナッツ、パプリカなどを
混ぜたソースと煮込む料理。
煮込んだトルティーリャって、珍しい。

モンサン山脈の北にある Ulldemolins ウルデモリンスという村が発祥の一品だとか。

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毎年 3 月この村では Troita amb 
suc のコンクールが開催され、どれ
が一番美味しいか競いあうという、
村のビッグイベント!
結構ガッツリ重い料理だから冬に食
べる料理だそう。
寒く厳しい農作業の後にホッカホカ
のこの一品は滋養と安らぎを与えて
くれるのだろう。



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プリオラートのグラタリョプス村に
あるレストラン
で楽しめる。

もちろん大食漢のスペイン人、この
一品の後にでっかいお肉をガブリ、
といくだろう、笑。
山の中、狩猟も盛んで、イノシシ肉
の煮込みやウズラも食べるし、牛肉
ワイン煮、海に注ぐエブロ川で採
れるニシンとブドウの蒸し焼きなど
など、郷土料理がある。



冬の足音が近づいてきているこの頃
今度作ってみようかな。











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何年も前に旦那が家でよくかけてた曲。

リュイス・リャックの「Viatge a Itaca

ギリシャ神話のオディッセウスの故国とされるイタカ島への旅を人生の旅と重ね合わせた歌。

全てのカタルーニャ人に愛されるシンガーソングライター。

 

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プリオラートのポレラ村にあるワイナリー、バィ・

リャックはこのリュイス・リャックがオーナーの

1人であることで良く知られているけど、ワイン

造りを金儲けの手段と考え投資参入してきた著名

人とは全く別物だ。

リュイス・リャックはカタルーニャ北部の出身だ

が、お母さんの故郷がポレラ村。幼い頃から親し

んだこの村で、ワインを愛する彼はお母さんが所

有していた畑と共に幼い頃の親友とワイナリーを

創業。創業した90年代当初はまだプリオラートが

注目され、高く評価され始める前でポレラ村は貧

しく、お母さんの故郷であるポレラの村人たちの

生活を良くしたいという想いが強く、所有・契約

する畑は全てポレラの区画内、そして村人が歩い

て仕事に来れるようにと、村の中に橋を挟んだ2

か所に醸造所と熟成セラーを作った。

 

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醸造家はサルス・アルバレス(← 写真左)と、共同

オーナーであるエンリック・コスタの息子アルベル

ト・コスタの2人。サルスさんは長年醸造・栽培の

経験を持ち、去年までDOQプリオラートのプレジデ

ントを務めワイン醸造に関しても、プリオラートの

ワイン、産地、歴史など他の誰よりも知っている歩

く百科事典だ、笑。

彼もポレラ出身でこの村の土地、そしてプリオラー

トの土地、本当に詳しいのだ!

 


サルスさんが語ってくれる。

 

DSC03159.JPG

現在のプリオラートの栽培面積は

1600 haプリオラート全体は

19,000haあり、昔は 14,000 ha 

がブドウ畑だったそうだ!

山の斜面という斜面に、ずっと

ブドウが植わっていたそうだ。

80年代のいわゆる4人組による改

革以前もプリオラートではワイン

造りが盛んだった。

最初のきっかけは12世紀。

 


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          12 世紀 シャルトリューズ(カルト

        ジオ)派の修道院がローヌ

        やってき修道院(エスカラ・

        デイ)建て、ブドウを持ち込

        み、ワインを造りを始めた。

14~    17 世紀 修道士たちは南仏で盛ん

        だった養蚕(ようさん)業もプ

        リオラートに持ち込み、桑の木

        をたくさん植えて発達した。

      

    もちろん、スペインはまだまだ貧しい国で、需要はなくフランスの貴族の衣服など

    用に生産され、フランスに輸出された。

17世紀 養蚕業よりワイン造りに重点が置かれるようになり、ブドウ畑が増える。

18世紀 修道士たちはブドウの品質によって

        低品質 - 蒸留酒

        中品質 - ヴェルムット、ミステラなどのハーブなどと醸すお酒

        高品質 - ワイン

    用にそれぞれ使ったため、この時代から既に高品質のブドウのみで高品質

    ワインを造る精神が修道士たちによって、守られていた。

    バチカン市国での宗教行事の際に使うワイン(キリストの血として)は、色調が

    濃く、濃厚で、パワフルで、少し甘みがあって、夏の高温でも劣化しにくいワイ

    ンが求められており、プリオラートのワインはその条件をクリアし、大量の

    ワインがローマに送られていた。

1893年 フィロキセラ禍がプリオラートを襲い、壊滅状態に。アメリカの台木で接ぎ木し

    植え替えられ、それ以降大事に栽培された畑も多いため、プリオラートでは 

    100 年以上の樹齢の畑が多く残る。

 

そうしたワイン造り、ブドウ栽培の素地があるプリオラート。

今ではより品質、多様性を求めるワイン造りが行われるようになり、そしていわゆる村

AOCるカテゴリーも認定され、各エリアでの土壌、気候、ワインのスタイルなどが

更に研究されるようになっている。

 

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ポレラ村はプリオラートでも最も山

がちで標高も高く冷涼な地区の一つ

だ。そうした環境で良く育つカリ

ニェナが多く植わる。

バィ・リャックの畑では農薬は最低

限のリュット・レゾネ。冷涼だけど

夏はとても暑く、ブドウは自分を守

ろうと果皮を厚く、堅くし、またリ

コレリャの石の反射によって更に暑

さがあり、さらに厚く堅くなる。

そして夜になると、ポレラ地区特有

の地中海からの冷えた風が吹きおろし、冷やしてくれブドウがゆっくり成熟する。

lasolana @ cellervalllach.jpg


だからこそ、果皮まで全てがきちん

と成熟してから収穫をしたいという

バィ・リャックの考えで、収穫期は

10月に入って、遅い時は11月初旬

まで、ポレラ地区でも遅い。

オーナーのエンリック・コスタと

リュイス・リャックが毎日ブドウを

食べて状態をチェックして、収穫の

タイミングを決める。

 

とにかくブドウを大事に、品質重視でこだわりの造りがコンセプトで、98年の初ビン

テージから現行ビンテージ(2008)まで世界的に高い評価を得続ける定評ある造り手。


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トップキュヴェのバィ・リャック用

のブドウが育つ畑。ものすごい急斜

面に平均樹齢 75 年のカリニェナが

育つ。プリオラートの代表的なリコ

レリャ(粘板岩)土壌といっても少

し粘土質が混ざっていたりリコレ

リャが細かくなっていたり、少しず

つ異なる異なるのだけど、ここの畑

はどこまで行ってもリコレリャだけ

という鉄分を非常に多く含む土壌。


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醸造所内には所狭しと小・中容量のタンクがある。

 品種、区画ごとに分けると100 種類にもなり(!)

 それを別々に発酵し、熟成の際に 4種類くらい

 までにまとめる。

 そこから 3 アイテムのワインにしていく。

 それぞれのワインの熟成状態は異なるため、ク

 パージュは熟成が完了してからする。

 

 




Albert_Costa_醸造家.JPG

アルベルト・コスタ氏

バィ・リャックの将来を担う若き醸

造家。小容量の容器は手でピジャー

ジュをすることも。

発酵にはブドウ本来の野生酵母のみ。

また、発酵前後のマセレーションは

種子を抜いて果皮だけでやるのだ

そう。一つでも種がつぶれることで

出る不快な味わいを出さないため。

こだわりだ。


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名称 : Embruix 2008
品種 : Garnacha 30%, Cariñena 25%, 

   Cabernet Sauvignon 20%, Syrah 15%, Merlot 10%
産地 : DOC Priorat
生産者 : Celler Vall Llach

 

Embruix はカタラン語で魔力、魅惑の意。

 「月の魔力」という感じで使われる。

 また、バィ・リャックでは、発酵済みワインを

 樽に移す際も、瓶詰めの際もなど重要な作業は

 必ず満月の日にやる。

 


満月の夜に長いホースを使ってワインを橋をてた醸造所から熟成セラーに移すのだそうだ。

神秘的だ。。

若い樹齢(~20年)の自社畑ブドウを使用。フレンチオーク樽(300225ℓ、2年目

もののみ)で熟成。果実、花、スパイシーさ、樽がキレイに溶け込んでいる。

 

vall llach.jpg


名称 : Vall Llach 2008
品種 : Cariñena 65%, Cabernet Sauvignon 18%, Merlot 17%
産地 : DOC Priorat
生産者 : Celler Vall Llach

 

古い樹齢(110年を超えるものも)の自社畑ブドウを使用、100%新樽。

3日間マセレーションの後、オーク樽(225、500 ℓ)とステンレスタン

ク(1000, 2500ℓ)で発酵、12日間寝かせ、優しくプレス。

MLF ステンレスとオーク樽で半々実施。フレンチオーク新樽(225、

300 ℓ、ライト・ミディアムトースト)で14か月熟成。 




全てに共通するアルコール度の高さなのに、後味のサラサラ感。軽やかさ、冷たさ。

そして何より心地よい味わいで、何杯も飲みたくなる感じ。これだけのフルボディなのに、

酸がしっかりしていて、繊細さ、エレガンスが同居し、素晴らしいポテンシャルを感じる。

とにかく心地いいのだ、飲んでいて。


毎年10月にニューヨークで Wine Spectator が主催する世界中から選りすぐりのワイナリー

25 社を招待するワイン会 「Wine Experience」が開催されており、セイェル・バィ・リャッ

クは一昨年、昨年と 年連続招待されているという。

 

今では歌をやめ、愛するワインと、セネガルで復興支援のために設立した財団で活動をする

リュイス・リャック氏。まだお会いしたことはないけど、テレビや写真で見る彼の優しい目、

とても落ち着いた所作はすごく印象的で。スペインのフランコ独裁時代、カタルーニャの

反抗のシンボルとなった代表曲「レスタカ」を作るなどカタルーニャ人としての誇り、

うちに秘める熱い想いがあり、その優しい静かな佇まいとうちなる熱い気持ちのコントラ

ストがバィ・リャックのワインのスタイルにも通じているようで。

生まれ故郷に対する想い、ワインへの想い。

 

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プリオラートから帰り、バルセロ

ナで試飲で余り持たせてくれた

バィ・リャック 2000

と美味しいタパスに舌鼓。


そうだ、今夜は

リュイス・リャックの曲を聴こう。






Priorat.jpgプリオラートのちょうどおへその部分にあるトロジャ村でワイン造りをするトリオ・インフェル

ナルとテロワール・アル・リミットがコラボして毎年開催する収穫祭。今年もやってきました!

この収穫祭に合わせて新ビンテージを発表するテロワール・アル・リミット、2009を楽しみに!

春、夏の水不足を一気に帳消しするかのような雨続きの毎日だったけど、収穫祭は見事に晴れて

くれて!

 

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「2009 はエクセレントなビンテージになったよ!」

と、ドミニク。

2008 より冷涼で、しかも、2008 よりも更に少し

収獲のタイミングを早めたのだそう。

ブドウが素晴らしい状態で、しかも抽出を 2008 よ

りも抑え目にしたそうだ。

 

特に印象的だったのが以下の2アイテム。

 

名称Torroja Vi de Vila 2009

品種 : Garnacha 50%, Cariñena 50%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Terroir al Limit

 

2008 より更に細く、でも果実の凝縮感、緻密さが

感じられて更にセクシーになってる。。。はぁ。

 

名称Dits del Terra 2009 

品種 : Cariñena 100%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Terroir al Limit

 

こちらも、南向きのカリニェナの畑だけど、2008 より冷涼さがあって、素晴らしかった。。

 

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もちろん大好きなレス・マニェス

も、相変わらず溜め息出るほど

素晴らしく。。。。

 

本当にいい仕事をしてる

ドミニク。

パパになって更にパワーアップし

てる感じだ!

現状に満足することなく、常に

より良いワインを、

彼の情熱と向上心には感服。

 

 

 

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その他、招待ワイナリーも収穫祭に華を添えて。

 

17世紀からの歴史を持ち、有機農法でブドウを栽培

し、低収量でワイン造りをするラインヘッセンの

ヴィットマン醸造所。

 

名称 : Morstein Riesling GG 2007
品種
: Riesling 100%
産地
: Rheinhessen
生産者 : Weingut Wittmann
 

 

ミネラル豊かで、キレイな果実味で、酸がきめ

細かい。 

 

 

 

 

 

 

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トレンティーノ州の70年の歴史を

持つワイナリー。

当主エリザベッタ・フォラドリさ

ん本人が供してくれて。

 

25 年前から 標高 2000 m の山々

に囲まれたロタリアーノ平野にの

み生育するテロルデゴ種の偉大な

可能性を見出し、良いワイン造り

に取り組んできた。

 

本当に美しい方だな、と拝見して

思った。

 

 

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名称Granato 2008
品種
: Teroldego 100%
産地
: DOC Trentino-Alto Adige 
生産者 : Azienda Agricola Elisabetta Foradori

 

スパイシーで凝縮感があって。

上品な風味に仕上がっていて。

エリザベッタさんの気品を感じる。

 

テロルデゴ種の作付面積は 400 ha のみだそう。

その中で、テロルデゴの個性を大事にこだわりを

持ってワイン造りをする代表的な造り手。

 

貴重なワインを楽しませていただいた。

 

 

 

 

 

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バーベキューでエンブティードスや

お肉をいただきながら更に飲んで!

(写真は終わりかけの、笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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テロワール・アル・リミットの 3 人目の

オーナー、ジャウマ・サバテさんが

ディッツ・デル・テラのダブル・マグナ

ムを持ってふるまってくれて。

プリオラートの土壌、ブドウ、気候、

あらゆることを知り尽くすジャウマさん、

毎日畑に出てブドウを見守っている。

ワイナリーに行かない限りほとんど表に

出てこない方だけど、テロワール・アル・

リミットにおける彼の存在はとても

大きい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも業者のツアーバスに乗っけてもらって来ることができる収獲祭。

ちぴ、いつもありがと~!!

 

やっとぐずぐずのお天気が終わってぴーかんの太陽が降り注ぎ、子供たちは夏休みが始まり、

周りはうきうき気分が高揚してきた今週、ワイン業界では恐ろしいニュースから始まった。。

 

前ブログで綴ったプリオラートワイン会でも書いた素晴らしいワインを造る

テロワール・アル・リミット

そのワイナリーが、先週、襲撃されてしまったのだ。

 

ワイン造りは実はきらびやかな仕事ではない。ブドウ栽培という百姓仕事が大部分にある。

厳しい寒さ、暑さ、色んな予期せぬ天災と向き合って、そして同時に自然の恩恵を享受しな

がらワイン造りに励む。その努力は並大抵のものではない。

その自然と正直に向き合って、自然を尊重し、生態系を熟知し、人の手をほとんど加われず

造られるワイン。それがテロワール・アル・リミット。

 

一ワインファンとして、この造り手、ワインに出会えたことに心底感謝している。

 

ドミニク・フーバー、イーベン・セイディ、ジャウマ・サバテ

 

純朴な彼ら。

飾らない彼ら。

働き者な彼ら。

 

そんな彼らが、人間の脅威とも対峙しなくてはならなくなったのが悔しくてならない。

 

プリオラートの二次改革を一気に押し上げた最も注目される造り手。短期間で世界的な

注目を集めるようになった彼らに対する嫉妬だったのか、異端児的なスタイルが面白く

なかったのか、動機はわからないが、どんな動機でも許される行為ではない。

彼らが汗水垂らした努力の結晶、自然からの賜物を何のためらいもなく破壊できる

神経は非人道的すぎる。

 

イギリスのワイン評論家ジャンシス・ロビンソン女史のブログでも、ワイナリーからの

公式声明と共に載っている。

 

ボルドーでも収量制限を提案したシャトーの畑に夜中に何者かに襲われ、全ての新芽を

とられてしまったり、DRCは畑に毒薬を撒くという脅しがあったりという事件も記憶に

新しいけど、同業者の間で足の引っ張り合いをしても何の得にもならないし、行為自体

許されることではない。

 

こんな大変な状況でも7月の来日は「絶対行くよ!」と力強く言ってくれているドミニク。

 

大好きな造り手のワイン、彼らのワインを買って楽しむことでどこまでも応援したいと思う。

 

(公式声明)

Torroja del Priorat, 16 de Junio 2011

Declaración oficial y nota de prensa

 

Durante la noche del pasado 13 de junio de 2011, en la villa de Torroja del Priorat,

España, ha tenido lugar un hecho escalofriante e impensable en la bodega de

Terroir al Límit.

La cerradura de la bodega fue forzada y se produjo en ella un acto de terrible

vandalismo. Los tapones de algunos depósitos fueron abiertos y el vino, derramado

por el suelo. El contenido de muchas de las barricas de la bodega resultó

contaminado y, en consecuencia, irremediablemente dañado por la introducción de

jabón industrial.

 

Los propietarios de Terroir al Límit, Dominik Huber, Eben Sadie y Jaume Sabaté,

condenan enérgicamente este acto inexplicable. No se trata tan sólo de un asalto

directo y dramático contra una forma de entender la vida, sino casi de un ataque

contra la naturaleza misma del ser humano, además de un crimen de dimensiones

inimaginables. ¿Nos encontramos ante un acto de xenofobia, de odio o de puro

vandalismo? No hay razón evidente que se nos ocurra y, por supuesto, nadie ha

admitido responsabilidad alguna o culpabilidad por este cobarde acto de destrucción.

 

El caso está siendo investigado por los Mossos d'Esquadra (policía autonómica

catalana) y por las autoridades locales. La Denominación de Origen Calificada

Priorat ofrecerá su propia declaración (PENDIENTE DE CONFIRMACIÓN).

El suceso ha sido explicado a la Generalitat de Catalunya (INCAVI, Institut Català de

la Vinya i del Vi), cuyos laboratorios en Reus (en la Estación de viticultura y

enología), analizarán todos los vinos de la bodega. Aquellos vinos que hayan

resultado contaminados por culpa de la acción vandálica (probablemente más del

25% de los conservados en barricas) serán eliminados siguiendo los consejos del

INCAVI (PENDIENTE DE CONFIRMACIÓN).

 

Terroir al Límit fue creado en 2004 a partir de la unión de dos vinos: Dits del Terra

de Eben Sadie, y Arbossar de Dominik Huber, con el apoyo del viticultor Jaume

Sabaté. Con rapidez se convirtió en una de las bodegas más respetadas y

apreciadas en España, con reconocimientos nacionales e internacionales.

Las tres personas responsables de los viñedos y de sus vinos, con tanta intensidad

como declaran su conmoción por este acto odioso y falto de sentido, quieren

manifestar su determinación para continuar el proyecto. Al mismo tiempo, muestran

su agradecimiento público a cuantas personas les han dado su apoyo incondicional

desde el momento en que han conocido este acto sin sentido.

 

Dominik Huber       Eben Sadie        Jaume Sabaté

 

 

terroirallimit.jpg

 

 

DSC01015.JPGDOQ プリオラートとスペインを代

表する世界的なワイン評論家カルロ

ス・デルガド氏が主宰する初めての

国際的なプリオラートのワインイベ

ントが 52324日の2日間実施

れた。

プリオラートを代表するワイナリー

46 社が出展して。

現在プリオラートには 92 ワイナ

リーがあるそうなので、その半分が

集結したことになる。

 

90年代、いわゆる「4人組(5人組

とも)」の牽引により起こったプリ

オラートの一次改革から20年、今、

プリオラートは第二の改革期に入っ

ていると思っていて、そのタイミン

グでこのイベントに参加させていた

だけるのはすごく意義深く幸運だった!

自分なりの目的はそのワインの変化を改めて感じることと、去年スペインで初めてプリオラートで

認定された村カテゴリー(いわゆる村AOCのような)の特徴の違いがどこまで明らかになっている

のかなどが少しでも学べれば、だった。

 

DSC01012.JPG 

試飲会は1日目、DOQ プリオラー

トの本部が在するトロジャ村の歴史

ある建物Cal Compta

そして2日目はプリオラートのワイ

ン造りの原点ともいえるエスカラ・

デイ村の2か所で行われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DSC01016.JPGエスカラ・デイ

 

この村にはサンタ・マリア・デ・エ

スカラ・デイというカルトゥジオ修

道院がある。もちろんワイン造り自

体はローマ時代、古代ギリシャの時

代から始まっているけど、どこの

ヨーロッパ諸国でもそうであるよう

に、ここでも修道士たちがワイン造

りを発展させたと言っていい。

カルトゥジオ会はシャルトルーズ会

と同義で、スペインではカルトゥジ

オ会という。

11世紀に、フランス南東部グルノー

ルのシャルトルーズという地で始

まった修道会で、12世紀にその

道士たちがプリオラートの地に修道

院を建て、修道生活を始めた際に、

醸造所も造り、ブドウを植え、ワイン造りを始めたのだ。

 

DSC01018.JPGこの歴史は、実はとても重要。プリオラートの主要

品種がなぜガルナッチャやカリニェナなのか、それ

は、シャルトルーズというローヌ地方の修道士達が

持ち込んだとすると合点がいく。

そしてプリオラートという名前もエスカラ・デイ・

カルトゥジオ修道院の修道院長(prior)の領土で

あることからつけられた。

 

19世紀には修道士たちはこの地を出ていき、修道

院は廃墟と化し、そして19世紀末のフィロキセラ

禍でブドウ栽培は廃れ、新たな復活は1980年代の

4人組の台頭を待つことになる。

 

栽培・醸造の全てを見直し、この土地のポテン

シャルを見出し、クオリティワインを造り始めた

ルネ・バルビエ、アルバロ・パラシオス、ホセ・

ルイス・ぺレス、カルラス・パスとラーナたちは、

古い樹齢のガルナッチャ、カリニェナの他に、

ベルネ・ソーヴィニヨンやシラー、メルロを

植え、それをブレンドしワインを造っていた。

彼らがやって来た当時は、ブドウ栽培も衰退して

いた頃で、放置された畑も多く、ガルナッチャや

カリニェナのポテンシャルも十分に見出せること

ができなかったのはしょうがないことだったの

だと思う。

 

FINCA_LES_TOSSES_DE_TORROJA_DEL_PRIORAT.jpg

こうした山間の急斜面の畑ばか

りのプリオラート。

機械化は不可能、全てロバや

作業が必要な厳しい環境。

そんな土地を開拓し、クロス・

モガドール、マス・マルティ

ネット、レルミータ、フィン

カ・ドフィ、など彼らの偉大な

ワインの貢献で、そしてパー

カー氏が高く評価したことで、

プリオラートが一気に世界的に

知られるようになったのは言う

までもない。

 

 

 

それから20年。

 

30代、40代の若い世代を中心に新たな改革が起こりつつある。

 

1次改革では、アルコール度の高い、濃い、でもエレガンスのあるスタイル、通常カベルネや

シラー、メルロなどを少しブレンド。

2次改革では、この土地本来の品種、ガルナッチャ、カリニェナのみを使い、アルコール度

押さえ、抽出し過ぎず、緻密でエレガント、でも土地やブドウの個性を表現するスタイル。

 

そんな風に変わってきつつあるのを感じる。

 

そして、山間のミクロクリマに恵まれたプリオラートの土地で村ごとに区分し、それぞれの

地区がどんな特徴で、どんな気候で、どんなワインのスタイルになるのか、という研究が

10年前から始まっており、去年村カテゴリーが認定された。

 

試飲会では、1次改革、2次改革、異なる村、色んなプリオラートが入り混じっているのを

見ることができた。

 

SubzonasPriorat.jpg村カテゴリーは「Vi de Vila」とい

う名で、12に分けられている。

村といっても行政区画による区画

ではなく、畑による区画。

それぞれの畑の歴史や環境を調査し

どの村カテゴリーに区分されるかを

細かく決めたそうだ。

その村カテゴリーで採れるブドウ

(区画は複数でも可)のみで造った

ワインにその村カテゴリーを名乗る

ことができる。

例えばポレラ村なら

Vi de Vila de Porrera」と。

 

なので、色んな村カテゴリーに畑を

所有するワイナリーの場合は、ワイ

ナリーの所在地だけでワインのスタ

イルを想像することはできない、

ということ。

今は呼称が認定されたばかり、

Vi de Vila」を名乗るワインはま

だ少ないけど、将来的にはブルゴー

ニュのように、一つの造り手から

様々な村カテゴリーを名乗るワイ

ンが出るようになるのだろうか。

とにもかくにも、100年近い年月を

けて確立されてきたブルゴー

ニュの格付けのように、プリオラー

トもまだまだ確立するには時間を

                              要することなのだ。

 

 

DSC00969.JPG名称 : Ferrer Bobet Selecció Especial 2008

品種 : Cariñena 95%

         Garnacha 5%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Ferrer Bobet 

 

ポレラ村のワイナリー。

2次改革の先駆け的存在の造り手。

製薬会社オーナーのセルジ・フェ

レールとトーレスで16年以上醸造

責任者をしてきたラウル・ボベが

造る。

近代的な醸造施設だけど、できる

だけ手を加えない、伝統的なブド

ウ栽培手法を用いワインを造る。

ブドウ本来の純粋さを引き出し、

樽を使いすぎず、素晴らしいポテ

シャルのワインを造る。

 

ポレラ村はプリオラートの南東部で、プリオラートで最も冷涼地区の一つ。

プリオラートで唯一栽培されている品種のほとんどがカリニェナ。

その他、メルロ、シラーなども冷涼な土地のため、適植されている。

昼夜の温度差が大きく、冬は非常に厳しい。土壌はスレート状。

南西部に位置するグラタリョプス村と直線距離にすると89 kmほどだけど、収穫期は

2週間も遅いなど違いがある。

他の地域からは周囲を山で遮られていて、谷間になっている。

地中海性気候。海からの湿気のある爽やかな風「Garvinada」が吹き入れる。

標高400500m。

 

ferrer_bobet_vinya_2.jpgこのワインができるブドウ畑の風景。

ちょうど春の剪定期で、不要に伸びた枝を適宜カットしていた。

スレート状の土壌がよくわかる。

 

ferrer_bobet_vinya.jpgゴブレで、古い樹齢、一本一本手作業で。

急斜面でつくづく大変な作業だ。。

房の白い粒々がブドウの花。

 

DSC00995.JPG同じくポレラ村のワイナリー

シムス・デ・ポレラ。

 

4人組の一人ホセ・ルイス・

ぺレスの息子アドリアが

中心になって造る。

 

アドリアと従兄マルクが共に

造る新しい赤

Les Cousins

は新鮮で軽やかで果実味

溢れる良いワインたちだった。

 

Fredi.jpg名称 : Planassos 2008

品種 : Cariñena 100%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Saó del Coster

 

フランス育ちのスペイン人フレディ・トーレスが造るトップキュヴェのカリニェナ100%。

彼も2次改革を牽引する若者の一人。

 

プリオラートの南西部に位置するグラタリョプス村のワイン。

プリオラートは東西北を山で囲まれ、唯一南が開けている。そこに流れるエブロ川からの

影響を受ける。標高200400mほど。

地中海性というよりは、内陸の気候もあり、昼夜の温度差が大きい。

プリオラートの中では温暖な気候。

 

同じ村のワインと比べると彼のワインは驚くほど冷たさ、軽やかさ、緻密さを持つ。

 

同じ村の師匠たち

 

rene.jpgルネ・バルビエのクロス・モガドール

 

名称 : Clos Mogador 2008

品種 : Garnacha 46%, Cariñena 21%, Cabernet Sauvignon 19%, Syrah 14%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Clos Mogador

 

DSC01090.JPG

 

19891995年を飲ませていた

だく貴重な機会があったけど、

素晴らしかった。。。

 

まだ全然イキイキしていて、ま

だまだキレイに長熟していきそ

うな素晴らしいポテンシャル。

 

長老ルネさん、さすがです。。

 

 

 

 

 

 

 

albaro.jpgアルバロ・パラシオスのレルミタ

 

名称 : L'Ermita 2010 (バレルサンプル)

品種 : Garnacha 90%, Cariñena 9%, Garnacha Blanca 1%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Albaro Palacios

 

彼らのワインもビンテージを追うごとに外来品種の比率を減らし、少しずつ、固有品種で

あるガルナッチャやカリニェナにウェイトが置かれつつあるのだ。

 

DSC01009.JPG

そして、同じグラタリョプス村の

 

名称 : Closa Batllet blanc 2008

品種 : Escanyavelles 60%

         Garnacha Blanca 40%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Closa Batllet

 

スレート状の畑の樹齢100年以上のエスカニャベー

リャス種。ガルナッチャ、カリニェナが12世紀に

植えられた前からプリオラートに固有品種として

栽培されていた品種が白も黒も10数種類あったこ

とがわかっているのだそうだ。

エスカニャベーリャスはその一つ。

このブドウを主要品種として造る白は今のところ

これが唯一。

とても興味深い。

 

 

 

 

DSC01005.JPGプリオラート最も古いワイナ

リー、エスカラ・デイ。

 

カルトゥジオ修道士たちがワ

ン造りをしていた修道院傍の醸

造所を使い 17 世紀に創業、

1840年に醸造所を購入しプリ

オラートで初めてボトルワイン

を造り始めた。

ワインスタイルは伝統的なアル

コール度が高く重いワインだけ

ど、2年前から醸造を任されて

いる注目若手醸造家のリカルド

が、少しずつスタイルを変えて

きているのが感じられた。

 

 

 

エスカラ・デイは、プリオラートの北東部。すぐ西にモンサン山系がそびえ、畑は標高

500m から高い所では 800 mとプリオラートで最も高い。

岩山にすぐ近い場所のためスレート状より粘土質の土壌が多く、ガルナッチャに向くという。

大陸性の気候に近く、昼夜の温度差が大きい。

南部でも醸造経験を持つリカルドは「プリオラート南部の土地は日照量が多く、ガルナッ

チャは焼けた感じ、熱さを感じるワインになりがちで、それほど魅力を感じていなかった

けど、エスカラ・デイは全然違う。素晴らしいポテンシャル。」と。

 

彼が試験的に造り始めた標高800mのガルナッチャ100%の赤、バレルサンプルを試飲させ

てくれたけど、このワイナリーのこれからが楽しみと感じられるものだった。

 

terroir.jpgテロワール・アル・リミット

トロジャ村の造り手。プリオラートのちょうど真ん中に位置する村。

南東部のグラタリョプス村と直線距離にして4 kmほどしかないけど、ミクロクリマで環境が

全く異なり、より冷涼、標高も600700 mと高めで、収穫時期も3週間くらい変わってくる。

また、テロワール・アル・リミットでは、通常より少し早めに収穫しアルコール度を上げず、

抽出し過ぎず、バリックは一切使わず、古いフードルで熟成。

造り手は南アフリカのイーベン・セイディとドイツ人のドミニク・フーバー。

 

名称 : Les Tosses 2008

品種 : Cariñena 100%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Terroir al Limit

 

DSC00991.JPGレス・トッセスの畑。

北向きの急斜面。カリニェナ。

地中海性気候の影響があるプリ

オラートでは夏の酷暑に耐え、

スレート状の土壌に適する品種

はカリニェナと考える二人。

ガルナッチャは、本来、より冷

涼な地域が合うためプリオラー

トの中で標高の最も高い石英・

石灰・粘土質の畑の古い樹齢の

ブドウで造る。

どのワインも素晴らしく、彼ら

のワインスタイルはまだまだ異

端児的な存在ではあるけど、こ

れからのプリオラートがどんど

ん面白くなっていく最も良い例

なのだと感じる。

 

DSC01003.JPGトリオ・インフェルナルもトロジャ

村の造り手。

フランス、ローヌやプロヴァンスの

醸造家3人ローレン・コンビエ、

ピーター・フィッシャー、ジャン・

ミシェル・ジェランがプリオラート

という素晴らしい土地に魅了され、

ワイン造りを開始したボデガ。

名称 : Riu 2009

品種 : Cariñena 45%

         Garnacha 45%

         Syrah 10%
産地
: DOQ Priorat
生産者 : Trio Infernal

 

栽培・醸造を任されているペップ

(写真)とパトリシオの2人の

これからも楽しみだ。

 

いろいろ見たけど、プリオラートは本当にこれから。

造り手ごとにスタイルは様々、同じ村でも全然違うスタイルがありそれぞれの村カテゴリーの

特徴を突き詰める研究、調査もまだ不足。古きと新しきで様々な葛藤もある。

でも、このプリオラートという土地は、より良い産地として確実に歩みを進めていることを

実感できたイベントだった。

 

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最後に、プリオラートとは全く関係

ないのだけど、

 

ちょうどこのワインイベント直前の

週末、旦那と中心地を散策してたら

いたいた、デモの人たち。

カタルーニャ広場中座り込みで。
すっごい圧巻だった。
感情揺さぶられた。
スペイン中の数都市で若者が遂に

立ち上がったって感じ。
スペインの社会システムは EU 他国

と比べても、物価と給与レベルの

ランスが全然取れてないし、教育・

医療は予算カットとか、社会システ

ム自体が庶民に良い方向に機能して

いない。
ユーロに替わってから悪い方向に行き続けるスペイン。
不況が本当に深刻だってこと感じたし、でも若者たちが声を上げて立ち上がった、

それも暴力に訴えず、その行為にはすごく頼もしさを感じた。
スペインはどこへ行くのか。


 

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その後、久々に散歩したゴティコ地区の黄昏時。
すごく良かった!

やっぱりゴティコの雰囲気好きだなぁ。
金曜日ってこともあって、どこも人でごったが

えし、どこのお店も大忙し、楽しそうに飲んで

食ってしてる。

観光客もたっくさんで、ほんと幸せそう。

その前に見たデモの光景と対照的で、なんだか

感慨深かった。

 

このデモ、バルセロナ旧市街の雰囲気、プリオ

ラートの情熱、美味しいワインたち、、

この週はエネルギー、たくさんもらった!

 

 

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今年もやってきました、プリオラート、

グラタジョプス村のワイン祭り

Tast amb Llops 狼たちとの宴」!

3年前から行き始めて、毎年定番ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SubzonasPriorat.jpgDOC プリオラートでは昨

年からスペインで初めて

Vi de Vila という村呼称

が認定されている。

フランスでいうAOCヴィ

ラージュにあたるカテゴ

リー。

12のサブゾーンに分かれ

ていて、グラタジョプス

村は中南部に位置する

(地図では③番の位置、

ちょっと見えにくいです

が。。)。

全体的に黒色の粘板岩

(スレート)の土壌が

主なプリオラート、北

部と南部の違いはあって

も、サブゾーンごとの細

かい明確な特徴の違いは

まだこれからだし、カテ

ゴリーが細分化すればす

るほど消費者はわかりに

くくなる点もあるけど、

その地区の特徴を大事に

していくためのこういう

動きはポジティブなこと

と考える。

 

 

 

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このお祭り、村の広場の

こじんまりだけど開放的

なスペースで開催されて

大好きな空間。

そこに集う人々がまた

オープンでステキな人達

ばかりで、ワインの美味

しさだけじゃなくて、そ

れらを取り囲む全ての空

気が好きなんだ。

 

 

 

 

 

迂闊にも到着が遅れ、段々日が暮れてきていて。。。。汗。

飲んだりしゃべったりして、写真撮るの忘れたりして気づいたら辺りは真っ暗、、、笑。

 

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名称 : Manyetes 2009
品種 : Cariñena 65%

     Garnacha 25%

     Cabernet

     Sauvignon 6%

     Syrah 4%
産地 : Vi de Vila de

       Gratallops,

     DOC Priorat
生産者 : Clos Mogador

 

プリオラートの第一次改

革の4人組の一人、ルネ・

バルビエ氏が造るカリ

ニェナ主体の赤。

樹齢80年のカリニェナ、荒涼とした土壌、1本のブドウ樹から3房しか実らない超低量。

1本のワインを造るのに3本の樹分のブドウが必要!

ルネ氏はクロス・モガドールで有名だけど、また異なるテロワールをこの一本で表現。

とてもエレガント。バランス、ミネラル感、素晴らしいっす。

 

 

ReneJr.jpg名称 : Vinya del Vuit 2008
品種 : Cariñena 95%, Granacha 5%
産地 : Vi de Vila de Gratallops, DOC Priorat
生産者 : Vinya del Vuit

 

こちらはルネ氏の息子ルネJr.氏と奥様サラ・ペレスさん、

そしてその仲間たち8人で造る赤。

樹齢100年のカリニェナ主体、クロス・モガドールの近くの畑なのだそうだ。

2008は涼しい年で冷たさあってバランスとても良い。エレガント。

典型的なプリオラートのカリニェナとは印象が違う。

同じプリオラート、同じ品種でも、それぞれのテロワールを表現する様々なスタイルの

ワインがたくさんあるなぁ。

 

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DSC_0017.JPG名称 : Planassos 2008
品種 : Cariñena 100%
産地 : Vi de Vila de

      Gratallops,

     DOC Priorat
生産者 : Saó del Coster

 

スイス育ちのガリシア出

身のスペイン人、フレ

ディが造る赤のうちトッ

キュヴェ、

プラナッソス。

ジェロボアムかな?!

大きなボトルでサーブし

くれて!

ステキだった~。

 

樹齢50年近くや100年のカリニェナで造られる赤で大好きな一本。

フレディのワインはセカンドワインとして「'>テラム」という赤が日本でも

楽しめる。

 

グラタジョプス村以外のプリオラートのワイナリーもいくつか招待されていて。

 

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名称 : 2/3 2008
品種 : Cariñena 100%
産地 : Vi de Vila de

          Torroja del Priorat

     DOC Priorat,
生産者 : Trio Infernal

 

北部トロジャ村にある

トリオ・インフェルナル。

フランスの醸造家3人がプリオラートと

う素晴らしい土地に感動し、ワイン造りを

開始したボデガ。
3人の醸造家
★ Laurent Combier

    (Combier,Crozes Hermitage)
★ Peter Fisher (Chateau Revelette,

          Aix en Provence)
★ Jean-Michel Gerin

     (Domaine Gerin, Cote-Roite) 

プリオラートの大好きなワインの一つ。

カリニェナ100%、冷涼な地区のすごい

傾斜の畑の良質なブドウで、素晴らしい

ワインを造ってくれる。

一番お手頃のブレンド赤「'>リウ」(写真右のボトル)も軽やかで緻密で、

素晴らしいコスパ。 
 

Tardieu.jpg最後は招待海外ワイナリー、タルデュー・ローラン。

ローヌのブドウについて最もよく知る人物の一人ミシェル・タルデューと

ブルゴーニュの醸造家ドミニク・ローランが共同出資して設立したネゴシアン。

ヌフパプ V.V. 2006 の白と同じくヌフパプの赤 キュヴェ・スペシャル2007を

楽しませてくれた。
 

名称 : '>Chateauneuf-du-pape Cuvee Especiale 2007
品種 : Grenache 100%
産地 : AOC Châteauneuf-du-pape, Côtes-du-Rhône
生産者 : Tardieu-Laurent

 

樹齢80年のグルナッシュ。フレンチオーク新樽で2年熟成。

パワフルでも軽やかさを失わない素晴らしいバランス。うっとり~。

 

短時間だったけど、楽しく、ちょっとストレスフルな頭に

爽やかな風を運んでくれたひと時だった!

 

来年も来るよ~!