DO LANZAROTEの最近のブログ記事

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ラクダが列をなして砂漠のような所を。。。
これ、、、どこの国でしょー。。
アフリカ?モロッコ?
まさかスペインとは!って感じの風景。
でも、そうなのです、スペインはカナリア諸島のランサロテ島の風景。

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カナリア諸島はバルセロナから飛行機で3時間弱、スペイン本土から南に約1000kmほどの、
モロッコやサハラが近い北アフリカ大西洋沖にある火山性の7つ島々。
その歴史は古く、ローマ時代からすでに知られ、15世紀までヨーロッパ最古の石器文化を
営むグアンチェ族という原住民が暮らしていたそうだ。15世紀末、スペインのカスティーリャ
王国に征服され、コロンブスなどがアメリカ大陸へ横断するための重要な中継地として発展、
独自の文化が発展。

ランサロテ島は、最東端に位置する島で、300以上のクレーターが見られる火山島。

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島南西部に位置するティマンファヤ国立公園には、18世紀の大噴火により形成されたクレーター、
6年も噴火活動が続いたことによる広大な溶岩の風景。
休火山ながらも、いまだに表土のすぐ下部は熱を持ち、それを利用して炭火焼をしたり、
水が水蒸気となって吹き出る間欠泉があったりする。

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圧巻なのはブドウ畑。。。
カナリア諸島の最東端の島、ランサロテ。最東端の島で、とても痩せた土地。雨が150㎜ほどと
非常に少なく、サハラ砂漠からの強風が特徴。
ブドウ畑は黒色!!
火山灰が敷き詰められた黒色の土地にある。
南西部のティマンファヤ国立公園の山々が18世紀に大噴火を起こし、その周辺の火山灰が降り
積もった地域「ラ・ヘリア(La Geria)」がブドウ栽培の中心地なのだそうだ。
場所によっては火山灰の深さが3mにまで及ぶ場所もあり、火山灰だけではもちろん植物は育た
ないので、その火山灰の下にあるより肥沃な層(石灰質や粘土質)に根が届くように穴を掘って
樹を植えている。そして、北西からの強風を避けるために岩石で半円形に壁をつくるのが
伝統的な仕立て方なのだそうだ。
株数は限られるし、機械化はできないし、コストが高くなるのがよくわかる環境。

カナリア諸島には様々な固有品種があるけど、ランサロテのメインは白ワイン、若飲みの
マルバシア。マルバシアで白のドライ、なかなかいいものが造られている。
赤はリスタン・ネグロがメイン。

マルバシアは、スペインではカナリア諸島全土、カタルーニャ、リオハ、アラゴンなどでも栽培、
そしてギリシャ、イタリアでもある品種だけど、カナリア諸島のマルバシアはその特異な土壌、
環境によってより個性的な品種となり、特にランサロテのマルバシアは、去年
OIV (ブドウ畑・ワイン国際協会 la Organización Internacional de la Viña y el Vino)
により、その特異性により「Malvasía Volcánica (火山のマルバシア)」という独立した品種と
して認められたほどだそうで、オリジナリティがあることを物語る。そしてカナリア諸島
全体の特徴として、フィロキセラ禍を免れたため、全てのブドウが自根で植えられていること。
すべてのマルバシアはちゃんとわかっていないけれど、この唯一無二の土壌からもたらされる
素晴らしいミネラリーさはランサロテで飲んだどんな造り手のワインにも感じられた。

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La Geriaに位置し、カナリア諸島で最も歴史の長いワイナリー、エル・グリフォを訪れた。
250年の歴史、スペインでも最も歴史の長いワイナリー10社の一つに入るそうだ。

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ちょうど収穫が始まっていて、農家の人がブドウ運び込んでいた。マルバシアが最初。
7月末です!ヨーロッパで一番早い収穫だとか!
ランサロテの住民は年中日に焼けてみんなこんな健康的な浅黒さがある!

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色々説明してくれたエル・グリフォの広報のお姉さん。


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名称 : El Grifo Malavasía Seco 2009
品種 : Malvasía Volcánica 100%
産地 : DO Lanzarote
生産者 : El Grifo

フローラル、少しトロピカルフルーツ。
酸がもう少しあると素晴らしいかな。
素晴らしいミネラル。
2010ブリュッセルコンクールで金メダル受賞したそうだ。

Grifo とは「Gryps(グリュプス)」というギリシャ神話で、頭と翼は鷲、胴はライオンの形を
した怪物。酒の神様であるディオニソス(バッカス)の守護神だったそうだ。
そのグリュプスがラベルに描かれている。

日本には日西商事が入れていたようだけど、今はどうなのかな。

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70年代まで使ってきた古い醸造所が今は博物館になっていて、昔のワイン造りに使う
道具などが展示されている。

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圧巻だったのは、樹齢250年というモスカテルのブドウ樹!
これ、一本の樹!
今でもブドウがなり、200kgものブドウを収穫しているそうだ。

本当に本当に痩せた土地。植物の生えない山、平地がずっと続いて、溶岩が冷えて固まったものが
ずっと続いていて。。。。とても乾いていて。。。こんな場所でブドウを作り続けてきたこの土地の
人々の努力はすごいものだ。

郷土料理にも舌鼓!

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カナリア諸島にしか存在しない品種のじゃがいもで作る「papas arrugas (パパス・アルーガス」)」。
Patatas arrugadas (しわしわのじゃがいも)という意味で、15世紀、スペイン領になり、大航海時代の
重要な中継地となったカナリア諸島、新大陸からコロンブスたちがスペイン本土よりも最初にこの
島にいろんなものを持ち込んだそうだ。中には本土には渡らずカナリア諸島だけに残ったものも。
このじゃがいももそうだそうで、小粒で皮も薄く、とても味わいがあって滑らかな食感。
それをmojo picon, mojo verde というトマト、トウガラシ、パプリカ、ガーリックなどがベースの
ソースと、アボカドベースのソースにつけて食べる。
シンプルだけど旨い!!

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Lapas という片貝。初めて食べた。貝自体はエスカルゴの味っぽくてあまり好みではなかったけど、
パセリ、オリーブオイル、ガーリックで焼いてあって味わいは良かった。

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Cherne というお魚。ニシオオスズキ、と辞書にある。美味しかった!

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自然の宝庫。火山の島で他では見られない名所も多いランサロテ。
左の緑色の湖、「Charco de los Clicos」。
右側はもう海で、実はここは火山のクレーター部で水の浸食により海とつながり、地下の割れ目から
海水が流れ込んでできた、とても珍しい火山にある海水の湖。
多く住む微生物で緑色に見え、太陽の角度によって様々な緑が見える。

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海もきれいで。ビーチに寝転んででトドにもなってた、笑。

そういえば2年前、こんな記事綴っていたのを思い出した。
私が日本にいる間に旦那が勝手に計画してくれ(笑)、突然実現することになった旅。
ねぇスペインって奥深すぎるよって改めて思わされた。

スペインで一番エキゾチックなワインといえばカナリア諸島のワインかもしれない。

スペイン本土から南に約1000km離れた、モロッコやサハラが近い北アフリカ大西洋沖に並ぶ島々。

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そんな遠く離れた場所、孤立した環境で生き残った固有品種が多くあり、火山性土壌により、個性的な
ワインが造られる。
しかし、どのワイナリーの生産も限られているため、そのほとんどが島内消費に使われ、スペイン本土に
さえもなかなか入ってこない。故に試飲できる機会も当地に赴かない限りめったにないという貴重なもの。
幸せなことに、3月にバルセロナで行われたAlimentariaでランサロテのワイナリーと出会った。

実はカナリア諸島だけで、認定されているDO(原産地呼称)は10もあるのだそう。
「常春の島」というイメージだけど、島それぞれで気候は異なる。

1993年から認定されたDO Lanzarote、ランサロテ島はカナリア諸島の中で、アフリカ大陸に最も近く、
亜熱帯気候、雨も少なく、強い東風が吹く。
18世紀の大規模な火山活動によって溶岩台地と多くのクレーターが見られる典型的な火山島。
溶岩が敷き詰められた地表は、黒々していて、300以上あるというクレーターが月面にいるかのような
錯覚を起こさせる。
こうした厳しい気候条件に打ち勝ち、最適なブドウ栽培ができるように、生産者たちはある工夫をしている。
さて、それは何でしょう?(「世界不思議発見!」のノリ♪)

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窪みを畑中に掘って、1〜3本のブドウ樹を植えて、その窪みの縁にそれぞれ
石の塀を造って強風を防ぐのだそう。
他にどこかあるだろうか、こんなブドウ畑の風景。。

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らくだでの収穫?!これまた珍しすぎ。。

普通の栽培方法よりも、ずっと手間がかかるであろうこういうやり方を採用してまでも、植物を栽培する
のは不可能と思える土地で、雨の少なさとも戦いながら、生産者たちの絶え間ぬ努力でワインを造っている。

火山灰、火山礫、貝などに覆われた、ミネラルに富んだ土壌が、水分の吸収を容易にし、同時に土中の
水分の蒸発を避け、自然の温度調節してくれる。

主に醸造しているのは白、マルバシア種のほか、リスタン・ブランコ種、モスカテル種、ディエゴ種など、
辛口から甘口、スパークリングまで造る。赤、ロゼにも力を入れているという。

島の南西部に位置するLa Geriaというワイナリー。
醸造家のアレハンドロは、大きな笑顔できさくに話してくれた。
「こんなにユニークな世界でもまたとない環境でワイン造りをできることを誇りに思う。」
生産量に限りがあり、美味しいワインも海を越えることがなかなかできない環境にあっても、それでも
地元の人のために、自分のために、納得のいくワイン造りをしたいという熱い思いは、ほんとにステキだ。

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名称 : La Geria Malvasia Seco 2006
品種 : Malvasia
産地 : D.O. Lanzarote
生産者 : Bodega La Geria
www.lageria.com

トロピカルのフルーティの香りにミネラル感しっかり。
伸びはあまり長くないものの手軽に気持ちよく飲める。

火山地帯のワイン生産で有名なシチリアの陰にかくれて、ここにも厳しい条件下で頑張っている
ワイン生産者たちがいた!

彼らに会いにいつか行こう、カナリアへ。