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北のワインが好き。

さ、酸、エレガンス。
南の、特に地中海はどうしても暑さを感じたり重かったり。

そういうイメジは、今はもう、捨てている。

ヨーロッパの北の人たちはバカンスになると太陽を求めて南に
移動してくる。強い日差しに慣れていなくて体が真っ赤っかに
なっても構わずビーチで太陽を浴びている。
天気は人間の性格をも左右する。

太陽は、人に心身のエネルギーをくれる。

それは、植物も一緒なのだと思う。

太陽 = 明るい
太陽 = 優しい

そういうのが体に広がる感じ。

最近の地中海のワインにはポジティブにそれを感じる。
人間が自然に太陽を求めるのと同じように。

大なワインは北にこそ。そうされてきた。
でもそのワイン地はどんどんわっている。
南でも素晴らしいワインができる。

それを体現するワインたちがそこここに産まれている。

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プリオラートの異端児、テロワール・アル・リミットのドミニク・フー
バーがこの2月の来日時に語ってくれたことや哲学に地中海ワインの
今を読み解くヒントが多くあることを感じた。
彼のコメントのキーとなるメッセージを拾ってみる。

【地中海料理に合うワイン】
地中海料理からワインに魅了されてワイン造りの世界に入ったドイツ人
ドミニクにとって、ワインは食と合わせられることが第一条件。
エル・ブリ、セイェル・カン・ロカなど前衛的な料理が発達したス
インの地中海北カタルーニャ地方は山の幸、海の幸両方に恵まれ、伝統
的に食材を大事にしたシンプルな料理が多い。
地中海料理が全体的にそうなのだ。
そうした料理に合うワインは濃いワインではなく、軽やかでエレガントな
ピュアなワイン、赤よりも白やロゼの方が合わせやすい。
そういう想いからプリオラートで新境地を築き上げた。
プリオラートを含めこれまでの多くの地中海のワインはそれが考慮されずに
造られた濃いワインが多い、とドミニクは考える。

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大陸性気候産地と地中海性気候産地は全く別の世界だということの認識】
大陸性気候と地中海性気候
ヨーロッパはこの2つに産地が分けられる。
歴史的な銘醸地は北で、醸造技術もボルドーが全ての産地に影響を
与えてきた。

大陸性気候産地は早くから(17世紀半ば)ボトルに入れたワインが
造られるようになった一方、地中海気候産地はもっぱらバルク売りが
中心だった。
プリオラートの濃いアルコール度の高いワインもバルクで大陸性産地に
売られ、不作の年などに少しブレンドする用に売られていた。
もともと地中海側は大きな土地を1人の地主が所有して大量に造る、
いわゆる職人気質でこだわりのワインを造る、というよりは大量に造る、
そういう傾向があった。
フランス(南部)にもイタリアにもスペインにも共同組合は多かった
からクオリティが第一という訳ではなかった。
2030年前から北から若手の造り手たちがやってきて地中海の産地に
魅了され素晴らしいワインを造り始める。

地中海の環境に即したやり方で。

成熟が不足することから抽出を重視し、樽(バリック)で熟成。
日照量が多く雨が少ない地中海は真逆の環境。
北の雨の多い土地で育った木でできた樽(バリック)で寝かせること、
それがどうして地中海性気候のブドウに適するだろうか。
そういう視点でワイン造りをする造り手が南仏やイタリアに現れ
始める。

伝統的に地中海でされてきた全房発酵、
抽出せずにそのまま煎じる造り、
バリックではなく大樽やセメント、アンフォラなどで寝かせる。
北の品種ではなく伝統的に地中海にあった品種で。
太陽があるからこそ健全に成熟するブドウをダイレクトに表現する
ことを重視。

それを追求することで地中海のテロワールを表現することができる。

ドミニクはドメーヌ・ゴビーやマタッサに出会うことで影響を受けた。

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【地中海性気候の魅力】
雨が少なく日照量が多い地中海。
過度の乾燥や日照はネガティブにも働く。
そうした環境で更に痩せた土地だと厳しさは増す。
しかし、農薬の使用をなくし、自然をリスペクトした環境でのブドウ
栽培は雨の多いエリアよりもやり易いし、土の有機質を豊かにして
生命力を取り戻し、根が栄養を吸収し、樹が有機質を取り入れていけば、
酸や糖の成熟と共にフェノール類も同時期に成熟し、過熟してアルコー
ル度が上がってしまう状態になる前にバランスの取れた成熟が叶う。
そうなると収穫のタイミングも自然と早まる。
そうすれば酸を保ち、北の良さ(冷たさ、エレガンス、酸)を持ち、
同時に北にはない良さ(光)をも持ち合わせるワインが地中海では
でき得る。

自然派の流れに合わせ、それに気づいた造り手たちが様々なエリアで
増えている。

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【地中海のポテンシャルは黒ブドウより白ブドウ】
白ブドウの方が実は黒ブドウよりも暑さに強い、とドミニクは言う。
多くの場所で赤ワインの方が造られている中、かなり斬新な見方だ。
でもそれはシェリーやマルサラなどのように伝統的に白ブドウのみで
ワイン造りが行われて来た産地が地中海の南に存在することからも
わかる。
酒精強化の例にもあるように白ブドウは黒ブドウと異なり酸化熟成が
ポジティブに働き、ワインに複雑味を表現することができる。

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スクリーンショット 2015-02-22 15.48.14.pngドミニクのワインはプリオラートの新たなポテンシャルを、そして
地中海ワインの今を、そしてどこか懐かしさを感じさせてくれる。

地中海でこれぞと思うワインたち
(一部まだ飲んでいず、注目しているものも含む)。

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知らないワインもまだまだたくさん。
ギリシャ、トルコ、グルジア、イスラエル、、地中海はとても広い。

フィロキセラ以前は地中海はあたり一面がブドウ畑だった。
今よりずっとずっとたくさんブドウが栽培されていた。

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山や丘の斜面は木や草で覆われながらも、昔ブドウを植えるために
作った石塀が連なり、ブドウが植えられていたえる。
ワイン造りが生まれ、古代ロマをて一大文化となった地中海。
志を同じくした造り手たちが国を超えつながり刺激し合い、情報交換・
共有する今の時代、それがうねりとなっていく。

地中海は今まさに最も面白い時代に入っているといえるのではないか。


ミネラルって?
先月末にフェイスブックで紹介した記事第一弾。

「1970~1980年よりも前にワイン用語に「ミネラル」という言葉は存在しな
かった。1980年代から始めてワインの香りを表現するのに使われ始めた。
1980年前のワインにはミネラルのニュアンスを感じさせるワインが存在しなかった
ということだろうか?もし、「ミネラル」がテロワールと関連する言葉であるなら
世界で高い評価を受けるグラン・ヴァンの一部はなぜ今その言葉を使い、以前は
使っていなかったのか。」

スペインでワインの第一線で活躍するエデュケーター ダビッド・モリナさんと
微生物学研究の大家であるアントニオ・パラシオスさんの記事。

その続きの記事をご紹介。

「醸造家はミネラルと呼ばれるニュアンスは土壌からも来るが、土壌とは全く
関係ない一定の醸造工程によっても得られる、と明言する。
アントニオ・パラシオスとダビッド・モリナはロバート・パーカーが1980年代に
「発明」し、一部のグラン・ヴァンを表現した言葉について分析する。

ワインにおける「ミネラル」について何が本当で何が架空なのか、そして1980年代
からどのようにこのコンセプトがワインの香り表現として使われ始めたのか分析
してみた。その中で、この表現が使われ始めた時期と国際的な規模でワイン産業の
技術革新が起こった時期、そして市場に多大な影響を及ぼす先導師が初めて出現
してきた時期とが重なるのは非常に興味深い。

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1980年代初め、巨大市場アメリカに「ザ・ワイ
ン・アドヴォケイト」誌の発刊と共にロバート・
パーカーが強力に現れ、既にテイスティングコメ
ントの中で「ミネラリー」「ミネラル」という言
葉を「濡れた石のような香り」と似た表現として
使っていた。そこからすぐにブドウ畑の地質、い
わゆる「テロワール(土壌の意)」という力強い
コンセプトに関連づけられるようになった。

ワインにおける「テロワール」のコンセプトが確
立されると、テイスティングの際に「ミネラル」
という言葉は特に一定の辛口白や冷涼地の甘口と
関連づけやすい。
テイスターがそのワインがどのような土壌で造ら
れたものかを知っている場合に生まれてくる刺激
的感覚からテイスティングコメントに「ミネラル」
「テロワール」という表現が使われているのを
多く見る。
明らかな例として、モーゼルやラインガウ、オーストリアのヴァッハウ、
カンプタール、ニュージーランドのセントラル・オタゴなどのリース
リングが挙げられる。言葉自体が論議をかもしている。

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地中深くに伸びた根?

この実に個性的な言葉がどこ
から来たのか明白なデータが
ないまま少し考えてみたい。
ブドウ樹は土壌の構成、土壌
の深さ、土中の水分量によっ
てその根を非常に深く(3~
5m)伸ばすことができる。
ブドウ樹は根っこから生き、
成長し、繁殖するために必要
な栄養素や水分、鉱物を吸収
する。また、土壌が肥沃か、
痩せているかの違いによって
もブドウ樹の状態に影響を与
え、鉱物の構成によりブドウ

樹の品質、香りや味などの特徴に影響を与えることは理解できる。
しかしながら、ワインの特徴や品質と土壌の鉱物含有との相関性は全くないと
主張する専門家もいる。土壌と根との交流は選択的なもので、土壌の成分による
ではなく、ブドウ樹が生きるために必要とするものに従って行われるからだと
いう理由だ。しかも、植物は根を通してある特定の土壌の分子を吸収するわけ
ではなく、イオン(陽イオン、陰イオン)の形で、しかも水溶性がある場合に
のみ吸収するのだ。そのためには土壌の地質単位を構成する複雑な分子は事前に
退化している必要がある。その他、別の専門家の中には、ブドウの有機・無機
分子の大部分は植物の空気中における代謝によって生成されると主張する者も
いる。
炭素は葉から吸収された、また光合成によって蓄積された二酸化炭素から生成
され、酸素も同様に(水分から生成されもするが)そうであるように。
一方で、樹やブドウに存在する鉱物という形の無機質の多くは根から吸収される
ことも事実である。

醸造の観点から

一定の醸造処理・技術が影響を及ぼすワインの物理化学的状態により、テイス
ターが「マッチの煙」「火打ち石」「煙」と表現するニュアンスを与えることが
ある。そうしたワインの還元的状態からくる香りを往々にしてテイスターたちは
「ミネラル」と表現する。
ベンゼンメタンチオールという硫化物がこれらの特徴と直接関係している化合
物だ。
また、人によっては高い酸とある程度のベジタルなニュアンスがあり、アルコー
ル度が低いワインに対し「ミネラル」を関連させる。このように「ミネラル」の
ニュアンスとコハク酸、乳酸、クエン酸の高さとを結びつける場合もあり得る。

 もう1つの議論は、補酵素という形で鉱物触媒の豊かさがワインの発酵や化学
面で重要な役割を果たすかどうかを解明する点である。
また、pH が非常に低くSO2含有量が高いワインには必ずといっていいほど「ミ
ネラル」という表現が使われるとする専門家もいる。SO2 添加量に未だに寛大な
ドイツのリースリングの多くに見られる特徴である。

「ミネラル」という表現は辛口白、冷涼地の甘口だけの専売特許と断言するには
まだほど遠く、ワインの「ミネラル」についての化学的根拠を解明するために
この特徴をかもす分子があるのかないのか、または単なる強力なマーケティン
グ目的のツール、感情的な産物なのか、または本当に土壌の成分がワインに感覚
的足跡を残すのか、など様々な研究が必要である。」

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このテーマ、本当に議論が尽きない。
解明されていないことも多く、だからこそ
奥深い、ワインは。
「ミネラル」という言葉を少し勝手に捉え
簡単に使い過ぎている自分を戒める。
反面、ロマンな部分はなくしたくない、
とも思う、笑。

ちょうど昨日、あるワイナリーを訪れた
時、異なる区画で同じ醸造法でプレスし、
発酵がほぼ完了しているまでだけの状態の
白辛口を試飲させてもらったのだけど、
石灰質を多く含む土壌の区画の方が「ミネ
ラル」(笑)を感じるのだ。
それでもこれはその土壌を分かっていて、
それにつなげたい潜在的感情から来るもの
なのか、笑。


訳でわかりづらいところがあったら
ごめんなさい。。ご指摘をよろしくお願いします。

さて、最後に、記事を書かれたお 2 人について、詳細を記しておく。
2人とも国内外で知られる大家だ。

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アントニオ・パラシオス氏
ワイン醸造・栽培において、生産者のように
表に出ることは少なくても彼ほど貢献してき、
尊敬されている方は少ない。醸造学、栽培学、
生物学、微生物学の大家であり、20 数年にわ
たり醸造学校のマスターコースの栽培・醸造
講師をされたり、原産地統制委員会のコン
サルタントをされたり、様々な研究機関と酵
母や品種など多くのことを研究され、論文を
発表されたり、執筆をされたりしている。
私は一度だけ 3 年前に「ワインの欠陥」とい
うコースでお教えいただいた。


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ダビッド・モリナ氏
ワインスクールOutlook Wine
WSET 公認エデュケーター。
若くして多くの名だたるレストランでソムリエ
として活躍した後、世界中を旅しながらワイン
ビジネス・マーケティングを学び、ワインに関
する様々な研究もし、記事も多く書く。ロンド
ンに移り WSET のディプロマを取得、公認エ
デュケーターに。ワイナリーでもマーケティン
グ責任者として活躍するなど、ワイン業界のあ
らゆる舞台で活躍し、その幅広い知識と経験と
で現在はマーケティングコンサル、エデュケー
ターとしてワインファンからワインのプロまで
教育を施す。





2050 年にはワイン地図はどうなっているか?

南ヨーロッパ(スペイン、フランス、イタリア)など現在の主要産地のうち 
25~73% がブドウ産地として不適地となるだろう。
逆に、これまで不適地として見なされてきた北米西部、北ヨーロッパがより
適地となっていく。
地球環境変化国際研究所(LINCGlobal) が北米の科学誌
「温暖化の影響によるワイン生産・維持研究」の予測がこうした内容だそうで
それに基づいて 2050 年にはワイン産地がどう分布しているかを予測
たマップが初めて作られた点で注目に値するそうだ。

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赤い部分が現在のワイン用ブドウ栽培適地で2050年には不適地となるエリア、
黄緑、緑は現在の適地で、かつ2050年も適地であり続けるエリア、
水色、青は現在は不適地で、2050年には適地となるエリア
と研究結果は予測している。

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ヨーロッパをズームしてみると、
この予測が本当なら南ヨーロッ
パは真っ赤。。。。
これだけ温暖化がわずか30数年
で進んでしまうとは。。

当然のことながら、野生の動植
物の生息地も温暖化によって
変わっていく。だけど、人類の
歴史と共に長い間、しかも世界
中で栽培されてきたブドウ。
予測して先に先にとする人間
行動によるものだけにブドウ産
地の変化は野生のそれよりも早
く起こっていくのだ。
そういう意味で温暖化の影響が
今後どう映し出されていくのかの指針になるのだ。

そうか、ブドウはそんな役割も持っているんだ。
現にスペインでも高地のブドウ畑を求める動きが出ているし、サハラ砂漠
からの熱波が届くのが少しずつ北上しているし、その変化をひしひしと感じる。

地球の環境変化はとっても身近なテーマだということ認識を新たにしたい。


科学的なことは文系の私にとっては理解するのとっても難しくちんぷんかんぷん
なのだけど、笑、ワインを深めるためには突っ込んでみるべきで。
ワインをもっと楽しむために。

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ドミニク・ルージュー氏。
7 年ほど前からスペインに住み、ガリシア、プリオ
ラート、トレドなどでワイン造りのコンサルをする
フランス人。
素晴らしいワインを造るだけでなく、ボルドーで長
年ワインを科学的な視点から深く研究し、今回の
テーマ「ピラジン」も 5 年間研究し博士号を持つ。
逝去されたワインの香りの世界的権威であるボル
ドー第二大学の富永敬俊博士とも交流が深く、富永
博士を非常に尊敬しているよ、とも言っていた。

そんな彼が話してくれた「ピラジン」。




★ ピラジンが多く含まれる品種って?
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  ・カベルネ・ソーヴィニヨン
  ・カベルネ・フラン
  ・ソーヴィニヨン・ブラン
  ・メルロ(時々)
  ・ベルデホ

★ ピラジンって?

 ここでは自然界に存在する
 メトキシピラジンを指す。

 
 上の品種に多く含まれるメトキシピラジンには少なく
 とも以下の 3 種類があることが分かっている。

 ① 2-メトキシ-3-イソプロピルピラジン (IPMP)
 ② 2-メトキシ-3-sec-ブチルピラジン (sBMP)
 ③ 2-メトキシ-3-イソブチルピラジン (IBMP)

   いわゆる、青っぽい香り、土っぽい香りで 1~2 ng/L という超少量(オリンピック規格
 プールに砂を 2 粒落とすくらいの量!)で検知できる強い香りを持つそうだ。

 うち、重要なのは

 ① 2-メトキシ-3-イソプロピルピラジン (IPMP)
 ③ 2-メトキシ-3-イソブチルピラジン (IBMP)

 の 2 つで

 ③ 2-メトキシ-3-イソブチルピラジン (IBMP) は

 青ピーマン、グリーンピース、ソラマメ、レタス、ホウレン草などに含まれる物質。
 そして、この IBMP は上の品種に感じられる青ピーマンの香りの元となる分子である
 ことが 1969 年オーストラリアの研究者によって解明された。
 
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そして、
 ① 2-メトキシ-3-イソプロ
  ピルピラジン (IPMP)は
 
 ③ よりも土臭いニュアンスを
 帯び、茹でたアスパラガス、
 茹でたアーティチョーク、
 茹でたソラマメ
 などの香りと言われる。

 メトキシピラジンは、冷涼な
 気候の下で栽培された果実や、
 生理的成熟に至る前の果実に
 多く含まれる一方、果実が成

 熟するに従いその濃度は減少する。
   
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だからこそ、冷涼なボルドーではこ
のピラジンに非常に気を遣い、タン
ニンがしっか成熟しないことに伴
いこのニュアンスは少しでもあると
欠陥と見なし、どこのシャトーもこ
れを避けるべく尽力し、そのため
ラジンの研究が非常に進んでいる。
だからブレンドをし、成熟レベルの
安定をブレンドすることで追及した
り、特に冷涼ピラジン含有量が高
い年などは熱処理をすることで 
IBMP を揮発させる、なんてことも
するそうだ。

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逆に、アルゼンチン、カリフォルニア、オース
ラリア、スペインなど地中海性気候の温暖な
産地では、ピラジンを感じるけど、タンニンも
成熟し丸くなっているので、そのバランスがあ
るためにある程度の量はピラジンも欠陥とはみ
なされない。
ピラジンはワインにエレガンスや冷たさを与え
とポジティブに見なすことも。

私も、この香り、嫌いじゃない。





★ ブドウに含まれる IBMP はどこからく来る?
  
 ・ブドウの中でも IBMP は果梗、次に果皮に多く含まれる。
 ・房だけでなく、葉にも含まれ、特に地面に近い樹の下部の葉がより多く含まれる。
  その葉のIBMPも師管を通じて房に伝わっていくのだそう!
 ・色づきの直前に IBMP は減少、その後、色づき ~ 収穫期の間に最も上昇する。
  収穫期までの 6 月末から 8 月末頃に雨が降ると IBMP 値が上昇する。

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★ IBMP の上昇を最低限に
        とどめる対策は?
  
 ・除葉、除梢などをすることで、
  ブドウの成熟を助け、IBMP 値
  が下がり、糖やフェノール類値
  を上昇させる。タイミングとし
  ては結実から房が完成する時期
  の間にすること。
  そうすると糖が上昇、収量と 
  IBMP 値は減少、とバランスの
  よいブドウになる。
  早すぎる除梢、色づき後の除葉
  は逆に IBMP が上昇し、青ピー
  マンのニュアンスが強いワインが
  できるリスクが高まる。
 ・醸造では、熱処理のみが IBMP 値を著しく下げる方法。
 ・結実から色づきの始めの間の気候条件がブドウに含まれる IBMP 値保有量の
  決め手になる!

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★ 植物系の香り

 刈ったばかりの芝生
 草のような
 カットしたアーティチョーク

 などの植物系のニュアンス

 これは
 ピラジンではない。


 これは C6 アルデヒドが元の香りで、ブドウの成熟レベルではなく、収穫後の除梗、破砕、
 プレスの程度などによって出てくるもの。アルデヒドは発酵の過程でアルコールに還元され
 C6 アルコールになり、アルデヒドと比べて 10~100 倍を香りにくく、ワインへ変換された
 後ではそれほど香らなくなるため、これら C6 化合物がワインに与える影響はピラジンほど
 大きくない。

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世界中のピラジンを多く含む品種を
メインにそうでないものも含め、
20 種類のワインを試飲。

ソーヴィニヨン・ブラン
ボルドー、南アフリカ、ニュージー
ランドなどを試飲、
南アフリカはピラジンではなく C6
っぽい草っぽさ、ニュージーランド
の一つには青っぽさ=メトキシピラ
ジンをすごく感じた。
「ニュージーランドのソーヴィニヨ
ン・ブランにはメトキシピラジン値
が高いが、それは冷涼さ、雨の多さ
や沿岸の湿度の高さ、などが関係
ているのだろう。」とドミニク氏。
そして、ボルドーの樽熟。
メトキシピラジンはパワフルな香りだけど、樽などの要素で簡単に隠れてしまうことも
わかった。

カベルネ・ソーヴィニヨン
オーストラリア、ハンガリー、チリ、ボルドー、ソノマ、スペイン
オーストラリアのイェロ―・テイルにかなりのメトキシピラジンを感じる。典型的な
カベルネを思わせ、ユーカリ、メンソール、などのニュアンス、チップを使用して
いるけど、味わいもバランス良く、イェロ―・テイルのコスパの高さには舌を巻く。
チリのもしっかり感じたが、果実味もあり、タンニンも丸く、メトキシピラジンが
ポジティブに感じられる。シャトー・オーゾンヌのサン・テステフ 2006 にメトキシ
ピラジンを少し感じた。

他に、メトキシピラジンと間違えそうなニュアンスを持つマルベックやコルヴィーナ
など比較することでより明確に感じることができた。

香りを知ること、そしてそれに出会った時に言葉で的確に表現すること、
その難しさ、楽しさを改めて感じたセミナーだった。

ドミニク夫妻はもうすぐカタルーニャからガリシアに移り住んで、ガリシアで
自分たちのワインを造るのだそうだ!
それもまた楽しみだ。

 


 



 

 


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みなさま、新年いかがお過ごしでしょうか。

いつもブログを読んでいただいてありがとうござい

ます。

2007年8月からスタートしたブログも3年半が経ち

ました。

バルセロナに住んでいるので、綴る内容はスペイン

ワインが中心ですが、私にとってブログは、こちら

にいながらにして様々なワインについて皆さんとコ

ミュニケーションを取れることが何よりの楽しみと

なっています。

そして、スペインワインのこの10年における飛躍的

な進化を肌で感じていることを、このブログを通じ

て少しでも伝わっているのならこんなに嬉しいこと

はありません!

そしてこの度、ずっと前から実現したかっ新ブロ

グの開設が完了しましたので、お知らせします。

 

新ブログと言いましても中身は旧ブログと一緒です

が(笑)、見やすさやデザインの向上なんかも試み

てみました。

 

ウェブデザイナーの友人のサポートなくしては実現できなかったことです。

えみちゃん、本当にありがとう。

 

まだお引っ越し作業が100%完了していず、写真のアップや文章の整理などできていない

部分がありますが、徐々にやっていきますので、気長におつきあいくださいませ。

見づらい部分、改善すべき点など、お気づきの点がありましたら、アドバイスいただけると

嬉しいです。

 

これからも現地に根差した、ワインが産まれる自然や人の情熱が感じられるブログを綴っ

ていきたいと思っていますので、おつきあいのほどよろしくお願い致します!

 

 

 

anonuevo.jpgみなさま、明けましておめでとおございますっ。

あっという間に2011年が始まりました!

昨年もたくさんの皆様にお世話になり深謝と共に、今年も元気にブログやらワインライフ、

楽しんでいこうと思いますので、またどうぞよろしくお願いします!

 

年末年始はバルセロナのあるカタルーニャはクリスマスイブから始まり、クリスマス、

サン・エステバン(1226日)、大晦日、元旦、東方の三賢者(16日)とずーっと

家族や友達関係でフィエスタがあり、飲めや食えやノンストップゴーゴーが続きます、笑。

仕事が始まると、みんな決まったようにジムに行ったり、運動をし始めて、年末年始で

出っ張ったお腹を戻すのに必死になるわけで、でも今の時期は無礼講、楽しむわけで。

 

私もゆったりと楽しみつつ、例にもれずたくさん飲んで食ってしてます。

2011年のはじめ、色んなワインのオンパレードからスタート!

 

 

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名称 : Tondonia Gran Reserva 1991

品種 : Tempranillo 75%, Garnacha 15%,

         Mazuelo 10%
産地
: DOC Rioja
生産者 : R. López de Heredia Viña Tondonia 

 

1877年創業のワイナリーで、スペイン・リオハ地区

で最も古いワイナリーでありながらも、昔ながらの

製法にこだわる。ワイン作りは木桶で発酵、スタン

ダードワインもグラン・レセルヴァクラスのもの。

最低9年間も樽で熟成、ノンフィルターで瓶詰め。

 

繊細な熟成感、滑らかなタンニン、素晴らしい酸で

まだまだイキイキしている。

 

リオハクラシック回帰に思うところありで、古い

リオハをもっと飲んでみたいな、と思う。

アメリカンオーク、古樽、テンプラニーリョの関係

など、もっと深めたい。それだけの魅力がリオハ

にはやっぱりあるんだ。

3年ほど前この造り手の白の1989ビンテージを飲ん

だ時の感動は今でも覚えている。

 

 

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名称 : Coto de Imaz 2001

品種 : Tempranillo 100 %
産地
: DOC Rioja
生産者 : El Coto

 

お義母さんが造ってくれたコルデロ(ラム肉)の

オレンジソースと共に。

 

1970年創業のエル・コト社。

トンドニアがクラシックなリオハなら、こちらは

モダンなスタイル。大量生産でも革新的な技術導

入により、高品質のリオハワインを造るワイナ

リー。スペイン中、どこでも見かけるリオハワイ

ンの中で一番知られている造り手。

そのトップキュヴェ。

 

凝縮感たっぷりでまだまだキレイに熟成しそう。

 

お肉が旨すぎて、、、食べすぎた、笑。

DSC00261.JPG名称 : Valldeferret

品種 : Parellada,

     Xarel.lo,

        Macabeo,   

     Chardonnay,

        Pinot Noir
産地
: DO Cava
生産者 : Ferret Guasch

 

代々カバを造ってきたフェ

レット家のジョセップ・

リア氏が本当に良いカバを

造ろうと創業したワイナ

リーのトップキュヴェ。

収穫年2001年。

100か月以上の瓶内熟成!

はっきり、その美味しさ、

深さ、複雑さ、妖艶さに

みんなびっくりしていた!

 

↑ この造り手フェレット・グァスクのスタンダードのカバ レセルバ ブリュット・ナチュレは

ミシュラン二つ星の小笠原伯爵邸でオンリストされているそうだ!

 

DSC00270.JPG名称 : Auzells 2009

品種 : Macabeo 37%,

     Parellada 15%,   

        Sauvignon Blanc

        12%, Chardonnay

        12%, Müller

        Turgau 10%,

        Riesling 5%,

        Albariño 5%,

        Muscat 4%
産地
: DO Costers del

         Segre
生産者 : Tomàs Cusiné

 

カタルーニャ、ジェイダ県

に位置する産地コステル

ス・デル・セグレを代表

する造り手の一人、

トーマス・クシネ。

 

 

たくさんの品種を絶妙なバランスでブレンド、縦の線がしっかりある大好きな白。

クラムチャウダー、サラダ、生ハム、鯛のグリルと共に。

 

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名称 : Domaine Gauby Vieilles Vignes 2002

品種 : Grenache 40%, Carignan 40%,

         Murvedre 10%, Syrah 10%
産地
: AOC Côtes du Roussillon Villages
生産者 : Domaine Gauby

 

ビオディナミで造るゴビー氏。ルーションで最も入手

困難な造り手として、その地位を確立した造り手。

80%とコンクリートタンク20%を使用し26ヶ月。

ハーブやベリー系のアロマがある、凝縮した味わい。

すごく丁寧に造ったのが感じられる素晴らしい自然派。

 

すっごく気に入った造り手。

 

 

 

 

 

 

 

DSC00279.JPG名称 : Blanca Cusine Brut 2007

品種 : Chardonnay 60%, Pinot Noir 40%
産地
: DO Cava
生産者 : Parès Baltá

 

1790年の創業以来200年以上にわたって完全

無農薬栽培のブドウでカバを造り続けているオー

ガニック・カバの大御所。標高670690mの高地

畑で樹齢20ほどのブドウ。26か月以上瓶熟成。

豊かなイースト香、ドライフルーツ、果実味と酸の

バランスが素晴らしく深い。

大好きな造り手のひとつ。

 

バナナ・ブレットにバニラアイスを添えたデザー

トと一緒に。

 

 

 

 

 

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名称 : Gramona Imperial Brut

品種 : Xarel.lo 50%, Macabeo 40%,

     Chardonnay 10%
産地
: DO Cava
生産者 : Gramona

 

高品質カバトップ生産者のうちの一つ、グラモナ。

1920年からカバを造る。大部分のカバ生産者が

ベースワインを購入する中、グラモナはベース

ワインを100自社で造る。

そのスタンダード的アイテム。

熟成4年、繊細なイースト香、複雑、甘みと酸が

バランスとても良い。

 

カバ造りの権威の一人ジャウマ・グラモナ氏を筆

頭に徹底した品質管理・研究のもと、長熟の素晴ら

しいバを造り、スペイン国内では確固たる地位を

築いている。

このカバ「インペリアル・ブリュット」、コスパが

晴らしく、この価格帯のカバとなると自然に

これに手が伸びてしまう。

 

DSC00300.JPG

 

 

1231日、2人乗り無寄港

世界一周レースのバルセロ

ナワールドレーススター

トし、グラモナがスポン

サーの一社で、選手やお客

さんたちにバルセロナベス

トバル13軒のタパスと一緒

にこのカバが振る舞われて

いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DSC00309.JPG名称 : Nuits-Saint-Georges Couer de Roches 2009

     (注)リンクのアイテムは内容が異なります。

品種 : Pinot Noir 100%
産地
: AOC Nuits-Saint-Georges, Côte de

         Nuits, Bourgogne
生産者 : Frédéric Magnien

 

モレ・サン・ドニを拠点とするミシェル・マニャ

ン氏の子息、フレデリック・マニャン氏。フレデ

リック氏は1995年からドメーヌ・ミシェル・マニャ

ンのネゴシアン部門を担い、フレデリック・マニャ

ンの名を記したネゴシアンワインをリリース。

 

コスト・パフォーマンス、高いなぁ。。

果実味に溢れ、素晴らしい凝縮感

早く開けてしまったけど、若い状態でも楽しめる。

色んな区画のものを飲み比べてみたいっ。

 

 

 

 

familia_navidad.jpg皆さんにとって2011年、健康でたくさんの幸せが詰まった年になりますように!

今年も元気にワインをたくさん楽しめますようにっ!

 

 

 

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お久方ぶりですが、固いテーマでちょっと長くなります!

先週、WSETの学校で「ワインの欠陥」というテーマのセミナーがあった。

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世界中でワイン醸造の経験があり、微生物学研究の大家でもあるアントニオ・トマス・
パラシオス氏が説明してくれて、本当に面白かった!

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ワインを造る基本的な条件としてヴィティス・ヴィニフェラ、土壌、気候、人の手が
フォーカスされがちだけど、その他に酵母という菌が糖と共にアルコール、二酸化
炭素に変わるという「微生物変化」、いわゆる微生物の存在も必要不可欠なのだと
いうこと。
技術がこれだけ発達した現代でもこの微生物に取って替わるものは存在しない、
という。なるほど、ほんとにその通り。パンやチーズ、日本酒、しょうゆ、味噌など
発酵食品はみんなそうだけど、私たちの目には見えないけど、小さな小さな生き物が
働いてくれてるんだなぁ。

そして菌というものは、私たちの環境にはどこにでもいるもので、ワイナリーも
研究所や病院の無菌室のような環境でワインを造っているわけではないため、酵母
以外の菌もたくさんいるし、ワインに悪い影響を与える菌もいる。
こうした「微生物による汚染」は世界中のワイナリーでつきものの問題なのだ。

ワインに繁殖する菌、例えば。

Brettanomyces (ブレタノマイセス) - 代表的な悪影響を及ぼす菌
Lactobacillus (ラクトバチルス) - 乳酸菌
Pediococcus (ペディオコッカス) - 乳酸菌の一種
Acetobacter (アセトバクター) - 酢酸菌
Saccharomyces (サッカロミセス) - これはブドウがワインに変わるための
        大事な良い酵母(菌)

興味深いデータを見せてくれた。
世界的に有名なワインコンクール 「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」。
ここには9000アイテムのサンプルが集まるという。そこで試飲され、欠陥のある
ワインとして評価されたワインは、全体の7.2%だったそうだ。他の業界からしたら、
すごい不良率だ。。

欠陥の内容として
49.3% 栓の欠陥 (コルク臭(ブショネ)、
不適切な栓による酸化、硫黄、メルカプタン)
33.9% 化学的な欠陥(還元硫黄、酸化、SO2過量添加、褐色化)
16.8% 微生物による汚染(ブレタノマイセス、腐敗、その他)

その中で、重要な問題として3つ、まとめてみる。

【コルク臭・味(ブショネ)】

原因はコルクのオーク材、ブドウ、その他、植物に広く存在するフェノール類と
カビと塩素類(コルクを洗浄するために使う)が反応して生成されるトリクロロ
アニソール(TCA)が出す異臭。
ただ大事なのは、これはコルク自体のせいではないのに「コルク臭」と呼ばれてし
まうことも多いこと。コルクの側面部の滑走を良くするために塗るパラフィン、
シリコンの品質によっても、微生物によって汚染されてしまう場合も。
また、ワインの樽の中やパッケージのダンボール、瓶詰め前の空のワインボトルの中、
ワイナリーの建築材などにTCAを生成するカビが存在する管理の悪いワイナリーで
起こる。コルク自体は全くもって健全でも、TCAが生成される要素が醸造所内に
あれば、TCA汚染されることも十分にある。

パラシオス氏がアラゴン州で実験的に栽培するピノ・グリジオ100%のロゼワインで
比較試飲(臭)。樽熟なしの若飲みワイン。

① 見本ワイン
     淡い色調。熟れていないバナナ、ペッパーなどの華やかな香り。
     スパイシーさも。甘み。グリセリン。

② +3 nanog/ℓ TCA(トリクロロアニソール)
     香りでは感じない。でも、華やかな果実の香り、スパイシーさ、など
 際立たず、平坦な感じになっている。バナナなど感じない。
 味もすぼんでる。アルコールを①より感じる。
      ブショネ、とはわからなくてもこの状態はもうブショネなんだなぁ〜。。

③ +6 nanog/ℓ TCA(トリクロロアニソール)
     淀んだ水。湿っぽさ、カビっぽい臭い、がする。

④ +9 nanog/ℓ TCA(トリクロロアニソール)
  果実、甘み、爽やかさなど全くない。

⑤ +15mg/ℓ グアヤコール
     バンドエイド、黒くなったバナナ ②〜④の臭いとは全く違う。

コルクをスクリューキャップや合成樹脂のキャップに替えれば済む問題ではなく、
スクリューキャップでもベジタル、ゴムのような不快臭のするケースも多くある
ことから、原因が実際にどこにあるのか、しっかりと見極める必要があるのだな。
コルクの不良によって発生する「コルク臭」と、栽培時や醸造時にカビが混ざって
起きる「カビ臭」がいっしょくたにされている。

【ブレタノマイセス】

セミナーの日、会場のあるビルに入った瞬間、館内中に異臭が立ち込めていた。
なんというか、足の裏の臭い。それが「ブレタノマイセス」。
授業用に使う「ブレタノマイセス」のボトルが割れてしまったのだそうだ、笑。

ブレタノマイセスとは、酵母の種類の一つで、ワインの香りに悪い影響を与えると
される代表的な菌で、ワインメーカーのほとんどが問題視している微生物。
ワインに土っぽい、動物っぽい臭いを与えてしまう。酸化しても飛ばないため、
デキャンタージュは無意味。よく言われていたのは、古樽の中にこの微生物が住み
着いていて、古樽で熟成したワインにこういう臭いがするということだったけど、
実際はブドウの実自体やいたるところにいるのだそうだ。

ブレタノマイセスが生成する物質は以下の3種類でそれらが臭いを出している。

4−エチルフェノール(4EP)馬小屋、納屋、革、動物、汗でぬれた鞍などと
     表現される香り。
3−メチル酪酸(IVA)馬の香り。
4−エチルグアヤコール(4EG)逆にスパイシーと評されたり、薫香と評されたり
     肯定的な香りとして受け止められている。

試飲(臭)ワイン

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名称 : Tres Picos 2008
品種 : Garnacha 100%
産地 : DO Campo de Borja
生産者 : Bodegas Borsao

① 見本ワイン  カンポ・デ・ボルハの「トレス・ピコス」
      熟した果実、フランボワーズ、カシス、アーモンド、トースト。

② +450microg/ℓ Vynil-fenol (ビニルフェノール=ブレタノマイセスの
前駆物質) ゴム、トーストの臭い。悪くない香り。

③ +45microg/ℓ Vynil-guaiacol (ビニルグアヤコール=ブレタノマイセスの
前駆物質)
      薬、クラーブ、灰っぽい香り、色んなワインで嗅いだことのある臭い。
      樽熟の良い香りと思いがちな香り。

④ +1mg/ℓ エチルフェノール+エチルグアヤコール
      タイヤ、革、馬

⑤ +?? THP(テトラ ヒドロ パパベロリン)
(マウスとヒトの体内で生成されることが知られている脳内化学物質)
   いわゆる「ネズミ臭・味」と言われる。苔が生えた切り株、動物の
死骸のような(?) 臭い。タンニンは破壊され、何も他に臭わない。
100年以上の古い樽を使ったワインにこういう臭いする。

4EGの臭いは肯定的に受け止められている、と、ブレタノマイセスの中にも悪い
影響を与えない物質の種類もあり、実際、ワインメーカーによってはブレタノマイ
セスを活用して、ワインの特徴として認めようとする動きもあるそうだ。
複雑な問題なのだ。

【揮発酸による不快臭(酸化臭)】

発酵によって生成される菌、酢酸や酢酸エチルの過多、また、発酵の最後の段階で
アルコールが酸化することで生じる成分アセトアルデヒド(これが更に酸化されると
酢酸に変わる)による不快臭。

酢酸は酢の香り
酢酸エチルは除光液、ネイルリムーバーの香り
アセトアルデヒドは生臭い香り

試飲(臭)ワイン

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アントニオ氏がアラゴン州で実験的に栽培するマルベック100%で造る
赤 2010 ビンテージ。
樽熟なし若飲みワイン。            

① 見本ワイン 
    紫がかった、中程度の色調。果実味はそこまでなく、スパイシーさ、
ピーマン、コショウ、ヨーグルトなどの香り。タンニン少なめ、樽熟して
ないけどトースト香を少し感じる、典型的なマルベックの特徴。

② +35mg/ℓ アセトアルデヒド
    熟した果実の感じは全くない。ベジタル、未熟のりんご、酒精強化っ
ぽい感じも。
    未熟のブドウで造られたワインでは、と思ってしまいがち。確かにそうだ。。

③ +0.8g/ℓ酢酸
    酢の臭い。触感的にも破壊されてしまっている。香りだけだとそこまで強く
ないけど、飲むと更によくわかる。舌の両側がぴりっとする。
    ①で感じる果実、スパイシーさなど全くない。

④ +100mg/ℓ 酢酸エチル
    ネイルリムーバーの臭い。大工のにかわ、エナメル(laca)

⑤ +酢酸+酢酸エチル
    接着剤、酢の強烈な臭い。

こうした酸化作用は一概にワインに悪影響を及ぼすとは言えず、不快と感じる量が
入っている場合に悪影響を及ぼす。そのレベルに達しない量の場合は、ワインの
香りを豊かにすると見なされている。その好みの量は人によって違うし、国ごとに
ワインに許容される揮発酸の量は異なるという事実からも、自分の合うレベルって
のを知ることが一番重要な臭いなのだ。

アセトアルデヒドは、SO2を入れないとワインにアセトアルデヒドが発生しやすく
なるそうだ。また、悪酔い、二日酔いになる原因もこのアセトアルデヒド。
SO2 はそのアセトアルデヒドを抑制するため、亜硫酸無添加ワインが一概に良い
ものなのか、ということにもなる。

その他、ブドウ品種、例えば、シラー、テンプラニーリョ、ガルナッチャ、マカベオ
などが還元しやすいのは、システインというアミノ酸が多く含まれるから、ソーヴィ
ニョン・ブランにはメチオニンというアミノ酸が豊富で、ワインにとってはプラスに
働く酸で、グレープフルーツなどの果実の香りのもとである、など、非常に興味深い
セミナーだった。

人間の感覚器の中で最も発達している嗅覚。
その嗅覚を慣らせばワインはもっと深くなる。ワインに悪影響を与える要素を知る
ことで、よりワインを楽しむことができる。

もっとワインのことわかるようになりたいものだっ。

【追記】

後日、ツイッターを通じてご質問をいただきました。

本文の「例えば、シラー、テンプラニーリョ、ガルナッチャ、マカベオなどが還元し
やすいのは、システインというアミノ酸が多く含まれるから」について。

「最後の方に「還元しやすい品種」が示されていましたが、自然界で還元って起こる
のでしょうか?微生物による影響なら理解できますが、品種による違いは何に依存
するか解説はありましたか?アミノ酸が還元されやすいということなんでしょうか?
それは自然に?」

私も化学的なことはちゃんとわかっておらず、再度アントニオ先生に伺ってみたところ、
以下の回答をいただきました。訳をつけてみましたが、ちゃんと理解できる文になって
いるといいのですが。。。

「La cisteina es un aminoacido que tiene azufre en su constitución.
Al ser descompuesto por la levadura fermentativa, esta lo expulsa al vino
como sulhidrico (SH2). Desde ese momento el vino camina hacia la reducción.
Primero como mercaptanos y después como sulfuros. Se podría decir entonces
que si se trata de un proceso natural. Ocurre en uvas y variedades pobres
en nitrógeno asimilable, como las que mencionas. Al quedarse sin nitrógeno,
la levadura no tiene mas remedio que metabolizar la cisterna, que es el
ultimo recurso.

システインは硫黄を多く含有する含硫アミノ酸です。発酵を促す酵母によりこのシス
テインが分解されると、硫化水素(SH2)が生成されます。その時点からワインの中で
還元が始まります。はじめはメルカプタンとして、その後硫化物として。よって、
還元は自然に起こると言えます。窒素同化が乏しい品種に起こりやすいです。
そうした品種では窒素がなくなると酵母はシステインを多く生成せざるをえなくなり、
それが還元の原因となるのです。」

Winolemondeさん、ありがとうございました!

まだ一度も足を踏み入れたことのない九州。
大学時代の仲間に九州出身は結構いて、彼らの陽気な人柄、方言、お酒の強さ(あ、
これは人によりますが、笑)で、性格的にもよく合って九州に対する好奇心はすごく
あったんだけど、結局行けず仕舞でスペインへ来てしまった。

その九州でワインに従事される方々とこちらでご一緒させていただく機会に恵まれた。

カーヴィスト九州

九州各県を代表する酒販店の方々で構成され、九州のワイン文化を盛り上げていく
活動をされているグループなのだそうで、アサヒビールがサポートをしている。
定期的に実施されている欧州視察でワイナリーへの訪問にお供させていただいた。

パリでお待ち合わせ。空港だけなのに、パリってだけでなんだかワクワク♪

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空港内の喫茶店でマリアージュを出してくれちゃうあたり、ふ、フランスって感じっ!

皆様と合流し、
私にとっては人生初めてのシャンパーニュへ!

【ランソン】

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1760年創業の最も古いシャンパンハウスの一つ。
100年以上前のヴィクトリア女王時代に、英国王室御用達となり、1904年にはノンヴィン
テージが主流の時代にファーストヴィンテージをリリース、また1946年シャンパンで初めて
ロゼをリリーするなど、シャンパンの歴史と共に歩むシャンパンハウス。
ほとんどのメゾンがマロラクティック発酵をする現在、ランソンはマロラクティック発酵を
しない伝統的な造り方を守っているそうだ。それだから熟成には時間がかかるけど、ブドウ
本来のアロマや果実味が凝縮し、長熟に耐えうるポテンシャルを有するシャンパンになる。
ノンヴィンテージの規定熟成期間は15か月だけど、ランソンは最低3年の熟成を経た後に
出荷するというこだわりも。

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緩やかな丘の斜面に醸造所、熟成セラーがあり、その一番上にClos Lansonという畑があった。
標高321m。1haの畑で、この畑で採れるシャルドネ100%でClos Lansonというスペシャル
キュヴェを新たに造っているのだそうだ。ランス市内にこうした畑があること自体ほとんどなく、
何度もフランスにいらしているベテランの方も初めて見たとおっしゃっていた。

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2006年に初めて造り始め、熟成セラーで眠っていた。

フラッグシップ「ブラック・ラベル」、そのスタイルのロゼ、グラン・クリュのブドウのみで
造る「ノーブル・ブラン・ド・ブラン」など様々なシャンパンを試飲させてくださった。

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名称 : Gold Label 1985
品種 : Chardonnay 50%, Pinot Noir 50%
産地 : AOC Champagne
生産者 : Lanson

良いビンテージのみしかリリースされないゴールド・ラベル。
その1985を特別に出してくださって。。
ナッツ、アンズ系、ゆるゆると色んなアロマが香って。。
とってもキレイに古酒化していて、優雅。。

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名称 : Extra Age Brut
品種 : Pinot Noir 60%, Chardonnay 40%
産地 : AOC Champagne
生産者 : Lanson

ランソン創業250周年を記念したスペシャルキュヴェ。
ノンヴィンテージで1999年、2002年、2003年の3つのビンテージからシュイイ、アヴィズ、
オジェ、ヴェルズネ、ブジのグランクリュとプルミエクリュのみをセレクトしてブレンド
したものだそうだ。熟成5年以上。
ふくよかで、コクがあって、10年経っているとは思えないイキイキさもあり、素晴らしかった。。

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1日リスボンでも過ごし、

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相変わらずお酒は欠かさず(笑)

そして、スペインへ。

【カヴァ・ラヴェルノヤ】

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バルセロナに到着すると日本人の方がアテンドくださり、カバ生産者カヴァス・ラヴェ
ルノヤへ。「ラクリマ・バッカス」というブランドで有名な造り手で、1890年に創業と
いう古い歴史を持つ。

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まだ「チャンパン(スペイン語でシャンパン)」と呼んで良かった当時のポスター。
歴史を感じる。

オーナーであり、醸造家であるシャビさんは、カバに使う白ブドウ3品種パレリャーダ、
マカベオ、チャレロのうち、マカベオにポテンシャルを見出して、独自のスタイルのカバ
を造っている。ストラクチャー不足、華やかなアロマを表現するパレリャーダ、ストラク
チャー、酸度の高さ、コクを出すチャレロ、その間にいる存在がマカベオで、カバに良い
バランスを与えてくれるそうだ。フォーカスが面白い。
ベースワインを購入してカバを造る生産者がほとんどの中で、全生産量の60%を自社畑の
ブドウで賄う。年間生産量は約60万本とカバ生産者にしては小規模。非常に高いレベルで
の厳しい検品を100%実施、品質保証を徹底しているのは素晴らしい。

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名称 : Lacrima Bacchus Reserva Brut 2008
品種 : Macabeo 45%, Xarel.lo 30%, Parellada 25%
産地 : DO Cava
生産者 : Cavas Lavernoya

ブリュットでも補糖は最低限の8g。スッキリと爽やかなスタイル。

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名称 : Summum Gran Reserva Brut Nature
2007

品種 : Macabeo 35%, Xarel.lo 30%, Parellada 15%, Chardonnay 20%
産地 : DO Cava
生産者 : Cavas Lavernoya

シャルドネも少しブレンドしてあって、ふくよかさもあって、深い。

【エル・コト】

さて、翌日は一路リオハ、エル・コトへ。
1970年創業、すぐ国際的に認められ、今ではエル・コト・クリアンサは、リオハの全ての
クリアンサ赤で国内外共に最も販売量の多いワインだそう。全生産量は1800万本!
でも大量生産ではなく、若飲みワインはほとんど造っていず、品質にこだわったワイン造りを
心がける。自社畑は1000 ha。生産量の20%を賄い、残りは契約農家からブドウを購入。
樽熟セラーは3棟あって、全部で70000 樽。。。ひぇ〜。。。

とてつもなく大きな敷地で案内いただいてとにかく歩いた歩いた!

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赤い屋根はみんなエル・コト!屋根が黒っぽくなっているのは、樽熟セラーで、赤ワインが
熟成し少しずつ蒸発していく蒸気で屋根に色がつくのだそうだ。お、面白い!

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南にデマンダ山脈と北にカンタブリア山脈がそびえ、谷間になっている。そこをエブロ河が
通る。ミクロクリマを形成し、恵まれた環境。それがリオハ。

正直、今回の訪問でエル・コトのイメージが変わった。いわゆるモダンスタイルというリオハの
新しいスタイルを造り始めた先駆的な造り手で、スペインどこに行ってもスーパーで目にする
ブランドで、悪くはないけど大量生産で敢えて手にしたいと思うワインではなかった。
でも、案内してくださったアレックスさん、営業部長のビクトルさんのお話から、ワイナリーの
品質に対するこだわり、企業力、従業員を大事にする組織、そして何よりじっくり試飲して、
良いワインだなって思えたこと、コスパの高さを感じたこと、イメージが変わった。

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名称 : El Coto de Imaz Reserva 2004
品種 : Tempranillo 100%
産地 : DOC Rioja
生産者 : Bodegas El Coto

どのレンジも果実、酸、アルコール度、熟成、とてもバランスが良い造りで、
深さと飲みやすさの共存も素晴らしい。

行ったことのなかった産地、ワイナリーを訪れ、ワイン大先輩の方々に色んなことを
お教えいただき、本当に貴重な経験をさせていただいた。
皆様、本当に温かいお人柄で楽しい方々で、本当に楽しませていただいた。
九州人同士、九州弁で話して、日本語の理解が難しいかと思っていたけど、県が違えば
方便も変わってくるのは当たり前で、私にもわかる程度の(笑)優しい九州の言葉たちが
飛び交うほっかりな雰囲気だった。
この場を借りてお礼を言いたい。

先日、世界のワイン業界で最も影響力のあるワインブログのひとつであるCata Vino
運営されているアメリカ人夫妻の奥様Gabriella Opazさんとお会いした。
無題1
無題

彼らは4年前からバルセロナを拠点にして、CataVinoを通じてスペイン・ポルトガルの
ワインのアメリカへの発信、ワイナリーへのインターネット・マーケティングの教育など、
精力的な活動を続けている。初めてお会いしたのは去年の9月DOカタルーニャのブログ
コンクールの表彰式
でだった。

無題
その彼らが最近新たに立ち上げたのがWineblogger.infoだ。
世界中の様々な言語で書かれたワインブログが集まり、ブロガー同士が国境を越えて
情報を共有したり、会話できることが目的だ。

インターネットが世界中に普及した現代、ソーシャルメディアという媒体が普及している。
ワインの世界も例外ではなく、ブログなどのソーシャルメディアの貢献度は日ごとに増し
ている。一方的な情報ではなく、ブログ、Mixi、Facebook, Twitter, flickrなど、情報を
共有し、相互で意見を交換したり、会話ができるWeb2.0のスタイルが現在では主流と
なっている。こうした情報交換の中で、消費者が買いたいワインを決めることも多いはずだ。
そうした流れの中で、同じ情熱を持った人達がMixi、Facebookなどでコミュニティを作り、
更に交流を深めたり、新たなビジネスの機会を得たりしている。

Wineblogger.infoも、そうした交流の場のひとつとして作られた。
このサイトもブログ同様、RSSシステムが導入されているから、ブログでアップデートされ
たことがこのサイトでも自動的にアップされるようになっている。
私も早速参加させてもらった。世界中のワインブロガーとつながり、会話をしたり、意見を
交換したり、一気にコミュニケーションの範囲が広がった。

日本のワインブロガーのみなさんにも是非参加してもらいたいと思う。
少しでもワインに触れているブログなら何でもオーケー。
ブログを始めて1年以上経っていること、
前月にアップがされていること、
この二つの条件がクリアできてれば、誰でも大丈夫。
サイトのメインページ(英語)の左上の紹介文にある「contact us with this link」からアク
セスし、氏名、メールアドレス、ブログのURLを記入するだけだ。
日本のワインブロガーのみなさんとももっとつながりたいし、同じ情熱・情報を共有でき
たら、と思う。

ワインは国境を越えて様々な食文化に合う寛容な飲料だ。それに情熱を注ぐ私たちも
国境を越えて更につながることができれば、ワイン文化はもっと根を深くすると思う。

レストランでワインを飲む時、満足する基準になるものは何だろうか。 米カリフォルニア工科大で行われた研究で、レストランでワインを楽しむ際、価格が高ければ高い程、消費者の満足度が上がることがわかったという。 全く同じワインを二つ並べられて、ひとつは5ユーロ、もうひとつは40ユーロと言われて飲むと、一様に40ユーロのワインのほうが美味しく感じられ、満足度が高くなるのだそう。意思決定する際に、脳がどのように機能するかを検証し、それに基づいて理論を構築する神経経済学の観点からしても、「高い」と言われたワインを飲む際には無条件に、脳の満足感や喜びを促す部分の活動が著しく活発化していることが確認されたという。 だから、レストランがワインに高値をつけることは、まんざら悪いことではなく、むしろお客の満足度アップに貢献している、、、、、なんてコメントが記事の最後にあり、それは言いすぎだろー!って思った。 http://www.diariodelvino.com/notas3/noticia1230_16ene08.htm そのことだけ見れば正しくても、私たち人間は、気分、経済的状況、その場の雰囲気、とにかくいろんな条件が絡み合って意思決定をする複雑な生き物。だから、高いワインを飲みたくても、お財布の中身が気になって、安いワインで我慢するとか、それが一般庶民的な意思決定でもあるわけで。 お金のある人は、いくらでも高いワインを楽しむことはできるだろうけど、一般庶民の私は、店頭価格とレストランでの価格の差幅を見て、あまりにマージンを取っているのであれば、冒険もしないし高いワインは飲まない。店頭価格から1.5倍ほどに抑えている良心的なレストランもあれば、特に高級レストランになると5倍など驚きの価格に変身する。お料理は、加工、調理されて付加価値がついてくる。でも一般レベルと高級レストランのお料理の価格の上がり幅と比べると、ワインの上がり幅はべらぼうで、釣り合いが取れていない。 そんな訳で、良心的なお店ではちょっと奮発して高めのワインを飲むけど、高級レストランやマージン取りまくりのレストランでは、安くて美味しそうなワインを選ぶようにしている。だって理不尽です。 結局この研究で何が言いたかったんだろう。 レストランのワインの値付けの弁護になってるだけなら、うーん。