チャレロ、七変化の白ワイン

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チャレロ、ペネデスでにわかに注目を浴び、そのポテンシャルで国際的にも
評価が高まっている土着品種。
もとはカバ用に使用されてきた品種だけど、スティルでチャレロ白を造る造り手が
増え、現在に至ってもまだ増え続けている。
この品種のワインに関しては、ジャンシス・ロビンソン女史も注目し、評価して
いたことを先のブログで書いたけど、今日は、スペイン国内のオンラインワイン誌
権威「エル・ムンド・ビノ」のチャレロテイスティングの記事の訳をここに記します。
「エル・ムンド・ビノ」は少し前にロバート・パーカーのスペイン、南米担当に
抜擢されたルイス・グティエレスさんも在籍していた場所で、スペインでも非常に
高いレベルのテイスター、ワインのプロが揃う。
チャレロのこれだけ多アイテムでの並行試飲は実は初めてだったとのこと。

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「ベルデホやアルバリーニョ、このスペインを代表する2つの白ブドウ品種に
関しては評価・認識が深まり、この30年で消費者の舌も肥えた。ゴデーリョも
その方向性にあるが、注目され、復活し注目を集めたのはもっと後になってから
だった。そして、チャレロ - カバ用品種の仲間であるマカベオ、パレリャーダを
差し置いて注目を集めつつあり、スティルで白を造る生産者が驚くほど増えて
きているカタルーニャの品種 - も同じ道を歩むだろうか。このことに関して
確認したく、今回初めてチャレロ試飲を行った。

結果は非常に興味深いもので、スペインの他の白ワインとは異なり、その多様
性の豊かが際立った。それは、チャレロという品種がブルゴーニュのシャルドネの
ように、香りや味わいの特徴がベルデホ(干し草、青リンゴ、軽い苦味)や
アルバリーニョ(トロピカル系のふくよかさ、黄桃、スモモ、イキイキとした酸)
ほどに強調されておらず、代わりに包み込むような厚み、ボリューム感、そして
酸はシャルドネのそれよりも存在感があることを特徴とする品種であり、それに
より、表土やその下などの土壌、そして醸造(果皮とのマセレーション)、熟成に
よって様々に変化するからである。だからできるワインは非常に多種多様である。

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シャルドネと比べて、より粗野さ
があり、よりフレッシュ感がある
品種。熟成が進むと薄いピンクっ
ぽい色調を帯びるためわかりやす
い。チャレロは他の要素(テロ
ワールや醸造)を映し出す。
醸造家でありコンサルであるルイ
ス・ビダは13年以上前からチャレ
ロを注目し、この品種が注目され
だす前から、若いうちから楽しむ
スタイルよりも熟成させた方が良
いことに気付いていた。
ベルデホと同じように、醸造技術
が発達し、よりフローラルや果実
のニュアンスが出るワインも出て
きたが、それは「香り」を強調する酵母を使用していないことを望んでいる。


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まだまだチャレロは道半ば。だか
らこそチャレロのスタイルはまだ
十分に確立されていない。今回の
テイスティングでは、ローラン・
コリオ、イレーネ・アレマイン夫
妻の鋭くピュアさのあるスタイル
のチャレロや、テロワールを前面
に出したトン・マタ(セイェル・
クレド)、そして非常にスペシャ
ルな、ほとんどオレンジのニュア
ンスを感じるトン・リンバウの
チャレロなどの素晴らしいワイン
が際立った。その他にも、栗樽で
長熟したカン・ラフォルス・デル
ス・カウスのパイラル(2006は
彼らのベストビンテージではないが)、潔いほど醸造技術を追求したスタイルの
ワインなどがあった。これら興味深いチャレロがどこまで生命力があるのか、
これからも追っていきたい。

カタルーニャで最も個性があり、ポテンシャルが高い白ブドウ品種、チャレロ。
幅広い種類の(もちろん全部ではないが)泡ではなく、スティルの白を比較試飲
することは高い関心があった。

計32アイテム(うち1アイテムはブショネで試飲できず)を試飲した結果、
素晴らしく多様なスタイルに出会えた。

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                                   チャレロベスト 15

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中でも、ローラン・コリオ、イレーネ・
アレマイン夫妻の白(唯一DO外のチャレ
ロで謎のヌブルス2012も造る)、そして
セイェル・クレド(「オルタ―・エゴ
(他我)」を意味、素晴らしいカバを造
るレカレドのスティル)のトン・マタの
白が非常に際立った。







IMG_2038.JPG



前者のチャレロは繊細さ、きめ細かさ、フ
レッシュさ、そしてマタ氏のチャレロはテ
ロワールを大いに引きだしており、両者の
スタイルは全く異なる。
そして、もう1人、トン・リンバウ、彼の
「ナチュラル」ワインは果皮と共に長期間
マセレーションしたもので、そのスタイル
は他のどのチャレロとも異なる。澱と共に
寝かせずに造った白の方がより野性的で興
味深い。






リーズナブルな価格帯でその特徴や個性で際立ったのはパレス・バルタの
カルカリ 2012、ウリオール・ロッセルのビロレット 2012、そしてアルベット・
イ・ノヤのエル・ファニオ 2012 だった。

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また、長熟でポテンシャル高いチャレロとして知られるカン・ラフォルス・
デルス・カウスのパイラル 2006は2005ビンテージほどのレベルまでは達して
いなかった。

2013年10月11日
テイスター : フアンチョ・アセンホ、マヌエル・プエルト、ビクトール・デ・ラ・セルナ」


私自身もこれらの生産者は非常に注目している。
チャレロは本当にポテンシャルの高い白かも、と思わせてくれるワインたち。

penedes.jpg
そして、これら上位の生
産者の畑があるエリアを
考えると、だいたい、右
地図DOペネデス内で
色く囲ったエリアに集中
していることに気づく。
中央ペネデスの中央部と
東部、そして海沿いの低
地バハ・ペネデスとの境
にある石灰質を多く含む
土壌のガラフ自然公園の
り口のあたり。
それはまた、DOペネデス
内でのチャレロに適する
テロワールをワインたち
が自然に表しているよう
にも思えてなんだか嬉し
なるのだ。


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