ロンセル・ド・シル リベイラ・サクラ

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ガリシア地方のリベイラ・サクラはスペインで
最も壮大で美しいエリアかも!
と思えるほど圧倒的な景色が広がる。
ガリシア州内陸部にあるリベイラ・サクラは大
西洋の気候の影響を受けている優れた生産地。
ミーニョ川とシル川、ビベイ川の沿いに切り
立った断崖のような急斜面にテラス畑が広がっ
た産地だ。
ワイン造りの歴史は長いものの 1996 年認定の
新しいDO。
リベイラ・サクラには生産者は 100 社近くあ
るけど、うち地元のみに供給している個人農家
の超小規模生産者が 7 割くらい。
国際的レベル、それ以前に国内で評価される生
産者もわずか。





Ribeira Sacra 3.jpg

恐ろしいほどの急斜面に畑が広
がる。。
納得なすごい過酷な環境だ。
だからこそ本気で情熱ある人
じゃないと良いワイン造りがで
きないような。

リベイラ・サクラには畑は計 
2,500 ha あるが、DO で認定
されているのはうち半分の 
1,250 ha。



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3 つの川沿いに 5 つのサブゾーンがある。
標高300〜700m。

Amandi - シル川沿い  花崗岩質と一部スレー
      ト土壌、DO内で冷涼、大陸性気候
      の影響を最も受ける

Ribeiras do Sil - シル川沿い 花崗岩質と一部
      スレート土壌シル川沿いはミー
      ニョ川沿いより雨が少ない。
      DO内で冷涼、大陸性気候の影響を
      最も受ける

Quiroga-Bibei - ビベイ川沿い、花崗岩質とス
      レート土壌リベイラ・サクラで最
      も雨が少ない

Chantada - ミーニョ川沿い、花崗岩質、最も雨が多い(900mm)

Ribeira do Miño - ミーニョ川沿い、大西洋気候の影響を受ける

また、断崖絶壁、川沿いの急斜面に畑があるため、川沿い近く、そして南・南東
向きの斜面の畑はより温暖。

主要品種はメンシア、そしてガルナッチャ・ティントレラ、ゴデーリョ、
そして更に希少固有品種、メレンサオ、ロウレイラ、ブランセヤオ、
カイーニョ・ティントなどなどが栽培される。
ガルナッチャ・ティントレラ、なんか不思議に思えるけど、ガリシア地方に
実は多く栽培されている。
果皮だけでなく果肉までも赤い「タンテュリエ」と呼ばれる特殊品種ガルナッ
チャ・ティントレラ(アリカンテ・ブーシェ)、想像に難くなく色素が濃く、
バルク用ワインの補助品種として重宝され、スペイン南東部アルマンサやその
周辺に多く栽培されたことは知られているけど、それは 1970 年代からで、
それよりもずっと前、フィロキセラの後、20世紀初頭にガリシア地方で
多く植えられたのだ。

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その中で南部を横断するシル川沿いにある新しい生産者が

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ヘスス・ミゲル・オリバレスさん
とカルロス・バレロ(通称クロさ
ん)の2人がワイン造りをする。
2011が初ビンテージの真新しい
造り手だけど、ヘススさんとクロ
さんはマドリッド出身で、クロさ
んはメントリダと重なるように
てある山脈の高標高の地でガル
ナッチャのワインを造る代表的な
生産者の一つで数年ワイン造りを
しており、情熱を持って活躍する
若手醸造家の1人。その2人がリ
ベイラ・サクラの地に魅了されワ
インを造りはじめた。



シル川沿いとリベイラ・サクラの中でも東部にあるビベイ川沿いの斜面の
畑に注目した2人。
ミーニョ川、シル川と比べてビベイ川沿いは過疎地であり、まだまだ知られて
いない古樹の畑が多く非常に魅力的、と話す。
リベイラ・サクラの中で最も地中海性気候の影響を受けている場所で、その
中の高標高で、昼夜の温度差が大きく、そのエリアの特徴である沖積土や
一部スレート土壌の古樹の畑をいくつか発掘。

造りはいたってシンプル、ブドウを大事に、野生酵母のみで発酵、ルモンタージュ
などは行わず人為的な抽出は避ける、コンクリートタンクやオーク樽で 8〜9 か月
熟成、区画ごとの違いをそれぞれのワインで表現する。

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名称 : Arpegio 2011
品種 : Mencía 100%
産地 : DO Ribeira Sacra, Spain
生産者 : Ronsel do Sil

ビベイ川の方にあるソウティペドレ村の標高
550mにある平均樹齢85年以上の区画のメン
シア。60%を全房で醸す。スミレなどの花、
果実、ミネラルの豊かさ、色んな要素がハー
モニーを奏でていて、ワイン名「アルペジオ
(分散和音)」にぴったり。
まだまだ生産者ごとにスタイルは様々だし
一般化はできないけど、ビエルソはリベイラ
サクラと比べて更に大陸性気候で冬の寒さ、
夏の暑さがより厳しく、ボリューム感のある
チェリーなどの赤果実味が前面に出たスタイ
ルが多い。リベイラ・サクラのメンシアは、
よりフローラルなニュアンスがあるように
思う。


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名称 : Alpendre 2011
品種 : Merenzao 100%
産地 : DO Ribeira Sacra, Spain
生産者 : Ronsel do Sil

ビベイ川沿いの花崗岩質土壌、クリストセン
デの東向きの区画、標高500m、平均樹齢 
17 年以上、野生酵母のみでフレンチオーク
樽(500ℓ容量、開放槽)でアルコール発酵、
マセレーション30日後、同樽で9か月熟成。
生産本数 1,000 本のみ。

ガリシアの土着品種の中でメレンサオは成熟
するのが遅く、凝縮度も高まり、例えばブラ
ンセリャオなど他の早熟の土着品種と比べる
といわゆるベジタルなニュアンスが主体の大
西洋側の成熟感とは異なる凝縮した果実味と
繊細なベジタルの良いバランスを感じること
ができる。
これ、ピノ・ノワールの精神を感じる赤だ。

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テロワールを表現すること、産地
を表現すること、
ビンテージを表現すること、品種
を表現すること
これが一番大事なコンセプト。
なんだか伝わってくるワインたち。

「ガリシアとドウロは世界で一番
固有品種がたくさんある産地だと
思う」
とクロさん。




Ronsel do Sil 2.jpg

ヘススさんとクロさんが栽培・醸
造を担っているけど、オーナーは
マリア・ホセ・イラベドラさんと
いう建築家の女性と旦那さんガブ
リエルさん。マリア・ホセさん
マドリッド出身の方で、農学に通
じ、ワインも造詣が深く、ずっと
自分のワイナリーを作ることを夢
見て、ヘススさん、クロさんに出
会いヘッドハンティング。
クロさんはマドリッド人だけど、
もともとバルデオラスを代表する
生産者の1つバルデシルで醸造を
任されていたことがあり、この土
地に明るい。

リベイラ・サクラの川沿いは新しく建築することが禁止されている保護区域で
あり、昔あった醸造所を改造して建てたそう。
とっても機能的で自然光が入り気持ちの良いレイアウトと建築。

リベイラ・サクラは本当にたくさんの可能性を秘めている土地だと思う。
まだまだ時間はかかるだろう。でも、ドミニオ・ド・ビベイ、アルゲイラ、ギマロ、
ポンテ・ダ・ボガなど、それを感じさせる生産者が結構いる。
ドミニオ・ド・ビベイはビベイ川沿いに、アルゲイラ、ギマロ、ポンテ・ダ・ボガは
シル川の右岸アマンディのエリア、北風から守られた南向きの斜面の畑だ。
そしてロンセル・ド・シルはシル川左岸、北・北東向きの斜面で、北風の影響を
受けより冷涼なエリア。そしてビベイ川沿いの高標高のエリア。
丁寧な造り、その土地の風景が感じられるような、リージョナリティを追求し、
エレガンスがあり魅力的なワインたちで、今後が非常に楽しみな造り手だ。

サンティアゴの巡礼の道からは少し外れた場所にあるこの土地も、修道院がたく
さんあることに驚かされる。リベイラ・サクラの意味は Ribeira Sacrata、昔から
カシの木が茂る聖林があったことから、という説や、川沿い(Ribeira)でそして
信仰の場所として聖なる場所という意味からという説もあるそう。
また、キリスト教が入ってくる前からケルト文化(自然信仰の多神教)も根付いて
いて、山の神、風の神などアニミズム信仰もあったことから自然豊かで聖なる
場所とも。
ガリシアはケルトの地、アニミズムの地。雨も多く、緑豊かで海があり、山があり、
私にとってすごく郷愁を誘う土地。それはこの土地が神道に通じるアニミズム信仰が
根底にあることも大きく関係しているのかもしれない。
そしてガリシア地方はオウレンセの街を中心として温泉が湧き出、湯治文化も
あることでも知られる。
やっぱり、すごく日本なのだ、ガリシアは、笑。

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コメント(2)

これスペインなの~ってな風景あるね~!!!
いいところいっぱい、そしてそこで育ったぶどうで作った飲み物~
おいしそーー
サクラって名前も親近感もてるーー

真由美しゃん!ほんとにほんとに、サクラって名前も親近感よね♪
ガリシアの奥地はほんとにヤバいですぜ。。
スペインらしからぬ素晴らしい風景が広がってて。
いつか共に行けたらいいねぇ~♪

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