セイェル・ミンゲット ペネデスの隠れた優良生産者

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ペネデスは大規模な造り手が多くて、外来品種・土着品種を幅広く認可し、白・ロゼ・赤、
甘口など実にバラエティ豊かなワインが造られる活気ある産地なのだけど、中でも注目したい
のはその陰に隠れて見えない大規模な造り手にブドウを売る農家の人たちや、伝統に根ざして
小規模でこだわりのワインを造る人たち、そういう縁の下の力持ち的な存在なのだ。

例えば、前に綴ったアルス・ヘリピンスもそう。

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そしてこのセイェル・ミンゲットも。

バルセロナからちょうどペネデス地方に入る玄関口とも言えるエル・パピオルという
小さな町にあるワイナリー。

家族代々ブドウ栽培をし、カバ生産者にブドウを売ってきたパレラ家。

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このアンフォラの形をしたカバ、
あの有名カバ生産者、アグスティ・トレリョの最上級キュヴェ「クリプタ」に使うブドウの一部は
このパレラ家が供給するブドウが使われているそうだ。

CellerMinguet22072009 022Ruben
有機栽培を貫き、高品質ブドウを造り続けるパレラ家の5代目が若いルベン。
4代目まではブドウ栽培をやってきたけど、自らワインを造ることを決意、醸造学を学び、
醸造の経験を積み、1999年セイェル・ミンゲットを創業。

21haある土地には、さくらんぼの木、オリーブの木が多く植わる。
うち11haがブドウ畑で、ペネデス地方の北部、アルト・ペネデスに位置し、標高約300m、
比較的冷涼な気候、昼夜の温度差、地中海からの微風、粘土質の土壌と、100%有機栽培で、
健康的なブドウができる。

ブドウを良く知るルベンは、良質のブドウで素晴らしいスティルワインができることを
見極め、白1アイテム、赤2アイテムを造る。
外来品種も多く使った様々な良いワインを造るペネデスなので、外来品種がメイン。
カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、テンプラニーヨ、シャルドネ、チャレロ、
ガルナッチャ・ブランカ、ゲヴルツトラミネール、シラー、スモイ、ガルナッチャなどを
栽培、樹齢60年に上る古いブドウ樹もある。

収穫の8割はカバ生産者に売り、残りの2割で自社ワインを造る。

sasso parera
名称 : Sassó Parera 2008
品種 : Chardonnay 75%, Xarel.lo 21%, Gewurztraminer 4%
産地 : Vino de Mesa, Penedès
生産者 : Celler Minguet

栽選果後、足踏みで軽くプレス、フレンチオーク樽で42日間発酵、一部MLF、
同樽で7ヶ月熟成。約 2,300 本。
北を思わせるシャルドネメインの白。樽とのバランスも良く、繊細さ、軽さが
あってとても複雑。

faustparera.jpg
名称 : Faust Parera 2006
品種 : Cabernet Sauvignon 60%, Tempranillo 25%, Merlot 15%
産地 : Vino de Mesa, Penedès
生産者 : Celler Minguet

足踏みで軽くプレス、ゆっくり発酵フレンチ・アメリカンオーク樽で
13ヶ月熟成。約 3,500 本
果実味豊か、ブレンドもバランスが取れていてパワフルな骨格に繊細さが。

closparera.jpg
名称 : Clos Parera 2006
品種 : Merlot 100%
産地 : Vino de Mesa, Penedès
生産者 : Celler Minguet

選果後、足踏みで軽くプレス、発酵29日間、フレンチオーク樽14ヶ月以上熟成。
約 1,900 本
カカオ、カシス、少し動物的なニュアンス。
樽の影響はとても繊細で、とてもいい感じにバランスが取れている。
柔らかくとても滑らか。

「サッソ・パレラ」「ファウスト・パレラ」「クロス・パレラ」
どのワインも樽の使い方がとても上手。繊細で上品、爽やかさを併せ持つ。
造り手のこだわりが伝わってくる。

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熟成セラー。地下を掘ってつくった小さなセラー。

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ルベンさん。33歳くらいかな。

専門家の評価には関心がないため、国内外での受賞歴はなし、スペインで最も有名な
ワインガイド「ギア・ペニン」にも載っていない。規制にとらわれず自由に自分の
思うように造りたいため、DOには属さない。
ミシュラン三つ星のセイェル・カン・ロカ、一つ星のアバックなど、多くのレストランで
オンリスト、知る人ぞ知るワインだ。

ペネデスの大規模生産者の陰に隠れて、日の当たらない存在の少量生産者たち。
営利目的ではなく、自分の哲学をしっかりと持ち、こだわり続ける。
こうした生産者に出会えることがワインファンの醍醐味のひとつだって改めて思わせてくれた。

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土壌は砂、粘土、シルトが混ざった土壌で、うち粘土質が多い。

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畑の向こうに廃屋が見える。将来は、そこに家を建てたいそうだ。
畑の下端のほうに行くと、心地よい風が感じられた。
ブリサ・マリナ = 海からの風がブドウ樹を優しく揺らしていた。

上のラインナップの他にスモイ、ガルナッチャなどをブレンドした赤、チャレロの甘口白も
造っていたり、カタルーニャ北部アンポルダでもワイン造りをする計画とのことで、この
熱いルベンさんからますます目が離せない!

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コメント(2)

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セイェル・ミンゲットさんのCAVA、メリハリが効いて切れ味も良さそう。
飲んでみたいデス。

でも、あのアンフォラ型のボトルって、どうやってテーブルに置くんですかねえ(汗)。

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>やあこぷさん、いやいや、カバはセイェル・ミンゲットのではなく、
アグスティ・トレリョのカバなのです。そのカバに使うブドウを
セイェル・ミンゲットが栽培して売っているということなんですね。
説明が明確じゃなかったとしたら、ごめんなさい。。。
しかし、ほんとに、アンフォラ型、つらい形ですよね、笑。
クーラーか、斜めに置けるようになるまで飲むしかない、って感じでしょうか、笑。

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