珠玉のカバ生産者 CAVA RECAREDO

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以前からずっと訪れたいと思っていたカバ生産者 カバ レカレド(Cava Recaredo)。

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伝統的手法を守り、ブルット・ナトゥーレにこそカバの本質があるとし、甘味添加は一切しない。
そのこだわりのカバに世界中から評価される。カバ好きの旦那も私も大好きなレカレド。
そのカバが産まれる場所、そのカバを造り出す人と出会いたくて、訪れた。

マタ一家が1924年から代々で営む造り手。
チャレロとマカベオをメインに頑固なまでにこだわるカバを造り続ける。畑から醸造まで、全ての
工程において、徹底されているそのこだわりの姿勢には、感動さえ覚える。美味しいものを
造ろうとする、代々受け継いだ伝統を守ろうとする情熱がセラーのそこここに感じられた。

レカレドには創業当時から守り続ける「誓い」がある。

① 農作年のカバ・ブルット・ナトゥレのみを生産

全ての銘柄がドザージュ(甘味添加)なしのブルット・ナトゥレ。20年近く前まではBrut, Semi
Secなども造っていたのだそうだ。しかし、カバそのものの味わいを大事にしたいと、方向転換。
そして、基本、ビンテージをブレンドしないミレジメ・カバ。長熟カバの中には味に深みを持た
せるためにリザーブワインを使用しているものもあるが、6,7%と少量。

② 有機栽培 方向性はビオディナミへ
   
殺虫剤、農薬は一切使わない自然を尊重した栽培。1区画でビオディナミを実験的に行っており、
将来的にはその方向性だという。自然を尊重する、という点で、自然酵母の開発にも力をいれる。
自社畑のブドウから採れる酵母を開発。それを発酵用に添加できるようになれば、本当の意味で
自然のカバを造ることができる。すごいっ!

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③ 収穫は全て手摘み

自社畑はSant Sadruní d’Anoia村近くに4,5箇所に分かれており、土壌も少しずつ変わる。
特に村から西へ少し行ったEl Serralという畑は、石灰質土壌で、地表はごろごろした石で覆わ
れていて、ブドウ樹の根が長く地下まで伸び、旱魃にも強い。ペネデスにこんなに石で覆われ
た畑があるのには驚いた。生産の60%は自社畑で、残りは信頼のおける農家からブドウを購入。
全て手摘み。

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緑色の部分が自社畑。

④ 二次瓶内熟成は天然コルクの栓で100%実施

ゆっくりとした酸化熟成が行われ、長期熟成型に有効な天然コルクでの二次瓶内熟成。それでも
この手法を守り抜く造り手は世界でも数えるほどだという。

⑤ 動瓶(レミュアージ)は、伝統的なピュピトルで手作業によって行う

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斜めに挿入された瓶を時計とは逆周りに8回に分けて少しずつ動かしていく。年間約350,000本の
生産は、生産者の生産規模としては大きくなくても、350,000本のピュピトルを100%手作業で行う、
というのはものすごい手間のかかることだし、熟練者さんが必要だ。

⑥ 瓶内の澱取りは、首部を凍らせずに手作業で行う

ピュピトルだけでなく、澱取りも100%手作業!今まで首部を凍らせて澱取りをするのしか見たこと
がなかったため、凍らせずに澱を抜いて、カバがこぼれるのを最小限にくいとめるその高い技術
には度肝を抜かれた!瓶を下向きにして、コルクを外して、澱が出切るその瞬間に瓶を上げる。
瓶内熟成後の瓶内は6気圧にまで達し、コルクを外す際もとても危ない。熟練の技が必要な大変
難しい作業。

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創業者ジョゼップ・マタ・カペヤダス(現オーナーのお爺さま)氏の澱取りの作業。
(醸造所内は写真撮影禁止のため、レカレドのホームページから写真を拝借。)

感動覚めやらぬまま見学を終え、試飲ルームへ。

一番スタンダードなブルット・ナトゥレの試飲かと思ったら、1本24ユーロもするドライカバの最高峰、
Brut de Brutを供出してくれた。

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名称 : Recaredo Brut de Brut Gran Reserva Brut Nature 2002
品種 : Macabeo 72%, Xarel・lo 28%
産地 : D.O. Penedès (Alt Penedès)
生産者 : Cava Recaredo
http://www.recaredo.es/

石灰質土壌、樹齢30年のブドウからチャレロ種はベースワインをオーク樽で熟成、その後、二次
瓶内熟成63ヶ月。泡が、とてもとても細かくて、豊かなパン屋の酵母の香り、熟した柑橘系果実
の香り、厚みがあって、爽やかな酸がとても心地よい。とにかくドライで、ブドウの味わいが熟成
を通じてそのまま表れているような、奥深いカバ。
長熟のため、数分ほど事前に開栓して、カバの味わい・香りが100%表現されるようにって。
そんなカバ、なかなかないです。

更に、見学が終わって、他の人達は帰った後、私達がまだ感動に浸りながら二杯目(笑)を飲
んでいたら、オーナーの方が来てくださって、今度はもう一つのグラン・レセルバも試飲させて
くれた。

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名称 : Recaredo Gran Reserva Brut Nature 2003
品種 : Macabeo 54%, Xarel・lo 40%, Chardonnay 6%
産地 : D.O. Penedès (Alt Penedès)
生産者 : Cava Recaredo

こちらはチャレロの割合が多く、シャルドネも少し入って、同じBrut NatureでもBrut de Brutより
フルーティな仕上がり。「良いものを造るにはとにかく時間をかけること」、良いものを造ることに
こだわり続けてきた者だけが実感をもって言える一言。心に響いた。

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現オーナー。創業者のお孫さん。

こちらの人達は、カバといえば、ブルット・ナトゥレがベスト、という認識だけど、輸出される国に
よって好みは違って、日本ではブルットなど少し甘味がある方が好まれる。レカレドのカバは、
㈲アビスジュニアさんという輸入業者が輸入されているが、ブルット・ナトゥレのレカレドのカバ
は、日本ではまだまだ受け入れられにくい現状があることはオーナーさんもおっしゃっていた。

最近のカバ界でニュースになったのが、レカレドが発表した世界で最も高価なカバ
「Turó d´en Mota 1999」。
樹齢68年という古樹からのブドウを、瓶内熟成100ヶ月以上という長熟で、2973本生産、
94,50ユーロで販売されるというすごいカバ!そして興味深いのが、ペネデスのスター品種
チャレロ100%であること。1000本はカタルーニャで販売、500本はスペイン他地域、500本は
輸出用、残りは販促用だそうだ。シャンパーニュでいえば「Krug」みたいな存在になるこのカバ。
価格のみならず、ものすごい希少ものなだけに、飲むことはおろか、目にすることもできないかも
しれない。。。。コレクター用、ですな。
でも、これだけ他に類を見ない高価なカバを造るあたり、生産者の自信が感じられます。

見学後は、今まで感じていた好印象を更に上回る感動をもって、レカレドを後にすることができた。

【追記 (2009年8月5日) 】
このカバたちを日本に輸入されているアビスジュニアさんのご尽力のおかげで、
この究極のカバのテイストが、日本の専門家の方々にも少しずつ認められてきて
いるそうだ。素晴らしいことだ!

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コメント(4)

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Recaredo は私も大好きなCAVAのひとつです!澱とり手作業なんて知りませんでした。すごい!ますます味わい深く感じられそうです。。

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>HANAKOちゃん
ほんとにびっくりな作業だよ!
Recaredoのウェブにその作業のVTRが見れるけど、最小限のカバをこぼして澱を全て抜き取る、その1秒にも満たない瞬間を見極めて瓶を引き上げる、、。見てるだけで感動っす。

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このcavaって日本でも買えるの?
そうでなかったら次回来日時に是非持ってきていただきたい一本ですねえ。。。ドライカバの最高峰。

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>akiちゃん
確かね、アビス・ジュニアというインポータが「グラン レセルヴァ」を入れてるよ。
2006年冬のCREAにベストバイ泡もので載ってるけど、http://www.bunshun.co.jp/mag/extra/eats/eats010.htm
ネット上での販売はないみたいね。
でも、今も入れてるって言ったから、日本に必ずあるはず。大きなワイン専門店に行けばあるのかな。おーけー、次回是非ね!

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