カナリア諸島のワイン DO ランサロテ

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スペインで一番エキゾチックなワインといえばカナリア諸島のワインかもしれない。

スペイン本土から南に約1000km離れた、モロッコやサハラが近い北アフリカ大西洋沖に並ぶ島々。

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そんな遠く離れた場所、孤立した環境で生き残った固有品種が多くあり、火山性土壌により、個性的な
ワインが造られる。
しかし、どのワイナリーの生産も限られているため、そのほとんどが島内消費に使われ、スペイン本土に
さえもなかなか入ってこない。故に試飲できる機会も当地に赴かない限りめったにないという貴重なもの。
幸せなことに、3月にバルセロナで行われたAlimentariaでランサロテのワイナリーと出会った。

実はカナリア諸島だけで、認定されているDO(原産地呼称)は10もあるのだそう。
「常春の島」というイメージだけど、島それぞれで気候は異なる。

1993年から認定されたDO Lanzarote、ランサロテ島はカナリア諸島の中で、アフリカ大陸に最も近く、
亜熱帯気候、雨も少なく、強い東風が吹く。
18世紀の大規模な火山活動によって溶岩台地と多くのクレーターが見られる典型的な火山島。
溶岩が敷き詰められた地表は、黒々していて、300以上あるというクレーターが月面にいるかのような
錯覚を起こさせる。
こうした厳しい気候条件に打ち勝ち、最適なブドウ栽培ができるように、生産者たちはある工夫をしている。
さて、それは何でしょう?(「世界不思議発見!」のノリ♪)

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窪みを畑中に掘って、1〜3本のブドウ樹を植えて、その窪みの縁にそれぞれ
石の塀を造って強風を防ぐのだそう。
他にどこかあるだろうか、こんなブドウ畑の風景。。

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らくだでの収穫?!これまた珍しすぎ。。

普通の栽培方法よりも、ずっと手間がかかるであろうこういうやり方を採用してまでも、植物を栽培する
のは不可能と思える土地で、雨の少なさとも戦いながら、生産者たちの絶え間ぬ努力でワインを造っている。

火山灰、火山礫、貝などに覆われた、ミネラルに富んだ土壌が、水分の吸収を容易にし、同時に土中の
水分の蒸発を避け、自然の温度調節してくれる。

主に醸造しているのは白、マルバシア種のほか、リスタン・ブランコ種、モスカテル種、ディエゴ種など、
辛口から甘口、スパークリングまで造る。赤、ロゼにも力を入れているという。

島の南西部に位置するLa Geriaというワイナリー。
醸造家のアレハンドロは、大きな笑顔できさくに話してくれた。
「こんなにユニークな世界でもまたとない環境でワイン造りをできることを誇りに思う。」
生産量に限りがあり、美味しいワインも海を越えることがなかなかできない環境にあっても、それでも
地元の人のために、自分のために、納得のいくワイン造りをしたいという熱い思いは、ほんとにステキだ。

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名称 : La Geria Malvasia Seco 2006
品種 : Malvasia
産地 : D.O. Lanzarote
生産者 : Bodega La Geria
www.lageria.com

トロピカルのフルーティの香りにミネラル感しっかり。
伸びはあまり長くないものの手軽に気持ちよく飲める。

火山地帯のワイン生産で有名なシチリアの陰にかくれて、ここにも厳しい条件下で頑張っている
ワイン生産者たちがいた!

彼らに会いにいつか行こう、カナリアへ。

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コメント(3)

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カナリアスにD.O.多いんですよね・・・
何でだろう、先日のセミナーでも「多いから減らされる可能性あり」なんて聞きましたが。

とにかく、こんなに苛酷な環境でも育つブドウってスゴイ!生産者の苦労もなみなみならぬものがあるでしょうね。ぜひ飲んでみたいと思います。

お昼にキリッと冷やして飲むのが合いそう?!

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>irdecopasさん
へぇ。減らされる。私もびっくりしたけど、島ごとに、ここまで気候や土壌が違うのかって。だから分かれてるのか、他に何か理由があるのか。
うん、いいね、テラスなんかで気持ちいい風を感じながら食事と共に。いいねぇ。

初めまして、福岡北九州のワイン好きなひとりです!なつかしく思えるカナリア諸島、写真を見て更にその感を強くしました。約8年前にひとり旅をしました。世界のワインを求めて旅をしていて時に狙いを定め、訪問。自然と美味いワインに魅了されました。どこの国でも味わえないマルバシア、生憎日本では買うことができません。カナリア訪問から数年後にバルセロナのデパートで見かけて、スーツケース一杯持って帰ったのを思い出しました。ここ数年の間に再訪をと思っています。

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