ビオディナミ Quinta Sardonia

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リベラ・デ・ドゥエロに位置するワイナリー、Quinta Sardoniaは、あのピングスで有名なピーター・シセック(Peter Sissec)が率いるワイナリー。そこの畑と醸造を統括するエノロゴ Jerome Bougnaudさん(フランス人)。 そのジェロームさんのビオディナミ講義に参加した。 5年ほど前からこのワイナリーでビオディナミ農法を採用し、ワインを造っている。ビオディナミはスペインではまだまだ新しい分野、20年以上前から力を入れてきているフランスから、知識や経験を吸収し始めている。 ビオディナミは、オーストリアの人智学者ルドルフ・シュタイナーが、1924年に創出した農法で、化学肥料や化学薬品を一切使用しないという、有機農法と共通しているが、ビオディナミが有機農法と異なっているのは、すべての農作業を播種歴という一種の耕作カレンダーに従って行なったり、調合剤とよばれる特殊な物質を畑に散布したりといった、独特の手法が多数ある点。生命の潜在能力を引き上げて、よりテロワールを表現すること。これがビオディナミなのだそう。 よく聞く特有の調合剤(プレパラシオン)500番は、牛の角に牛糞を詰めるというもの。角は雄牛でなければならないという。雄牛は頭から太陽の力を特に受けるのだそう。そして牛糞もできたてのフレッシュ(?)な糞でないといけないという。その糞を角に詰めて、冬の間6ヶ月程土中に埋めることで、牛糞の活力が、角に入れないで埋めた糞より80倍も強くなるのだという。どうやって解明しているんだろう、こういうこと。面白いねぇ。 ジェロームさん、 「フレッシュな糞は汚いイメージで誰も近寄りたくない臭いを発するけど、6ヶ月寝かせるだけで、土中で完全発酵しているから、まったく汚くないし、臭くない、逆にいい臭いまで感じるポジティブなものに変わる、本当に不思議な自然の力なんだ」 って印象的に語ってくれた。 その糞を雨水で希釈して、十分に攪拌し、それを畑に散布すると、ブドウの根が強化され、下層土中深く伸びていく効果があるのだそうだ。 それは単なるひとつの例として、月の満ち欠けに合わせて適切な時期を定めた耕作カレンダーに従って耕作を進めたり、様々な方法が含まれている。 例えば、下弦の月の期間は、種まきなど土壌を活性化するのにいい時期。下弦の月の期間に樽熟をすると、出来上がるワインに樽の特徴が反映され易い。ふーーん。面白いなぁ。不思議だなぁ。宇宙の力なんだぁ。 とにかく、自然と共存してワイン造りをしていこうという姿勢には感銘を受けた。 「ベースとなる方法はあるけど、それに100%従ってやるのではなく、結局は、その土地、気候、条件など全てと日々向かい合うことで、その場所だけに最適な栽培方法を見つけだすのが重要なんだ」 印象的だった。 で、何種類かのビオディナミを頂いたあと、ジェロームさんの造る赤が登場 20080125053112.jpg 色 : 赤 名称 : Quinta Sardonia 2005 品種 : Tinto Fino, Cabernet Sauvignon, Merlot, Syrah, Petit Verdot, Malbec, Cabernet Franc 産地 : スペイン VldT Castilla y León 生産者 : Bodegas Quinta Sardonia 100%新樽を使って20ヶ月熟成。半数はTinto Finoでも、ものすごい種類の品種をブレンドしているけど、主体はボルドースタイル。しっかりとしたコクと果実味、糖分、酸み、それぞれ存在感があり、バランス良く仕上がっていて、心地よい重厚感。それでいてエレガントさも欠いていない。樹齢10年以下という若い木でこれだけどっしりとした深みのある赤ができるのには驚き。アルコール度15,5%というびっくりの高さも、口中ではそれほど気にならず。すごく美味しい。 毎年毎年、畑と対話し、醸造方法を反省、検討しながら、少しずつ良いワインに仕上がってきた。 評価するのは簡単なこと。本当に美味しいワインを造ることの大変さを垣間見た気がした。 ビオディナミ、現代科学では説明できない、宇宙のエネルギーが成しえること、それを掘り下げて分かり始めたら、あまりに神秘的で、魅惑的ではまっちゃいそうな世界だなって思う。 ジェロームさんの達観したような、遠くを見つめる目が、そんな風に思わせた。 ピーター・シセックの名前ばかりが先に出るけど、本当にワインを造っている人のお話を聞けて、そして、素晴らしいビオディナミたちをいただけて、ものすごく貴重な体験となった。

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コメント(3)

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何て偶然!!
と、言うよりも、きっとこのワインをお店に持ってきてくれた人も、
s74yちゃんと一緒に講義を受けてたのかもね。
昨日このワインの残り(1/5ほど)を頂き、今日の夜、飲んでみたところ。
アルコールがちょっと高いかなって思ったけど、15,5%もあるようには感じなかった。
s74yちゃんが言うように、果実味があって、酸味とのバランスも取れてるよね。
口に含んだ時に広がる熟したベリー系の甘さが印象的でした。

いや〜、ほんとにs74yちゃんのブログではいろいろ勉強させてもらってるよ〜。
私もぼちぼちがんばりま〜す。
そのうちCATA会もやりましょうね。

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う〜ん 深い! 
牛糞やら下弦やら深すぎるぅ。
自然と対話しながらその土地に一番合った方法を見つけ出していくって、現代社会にイソイソ生きている私としてはかなり理想的でも、実際そんな風に暮すってできないだろうな・・・
それにしてもこのブログでいろいろ新発見があって触発されてます!

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>chipi
あらぁ!そうやって持ってきてくれる人たちがいるなんて、ステキ。。
もともとさ、重すぎる赤はあまり好みではないんだけど、バランスが取れていて深みがあるのはやっぱり美味しいやね。
chipiちゃんも学校楽しんでるようで、いいねぇ!飲み会、あ、じゃなくてCata会、やろーねー!

>tomo
ほんとによぉ、不思議な世界。
私も思ったんよ。こういうの実践する人って、自分の生活も自然に優しくないと矛盾してるわけじゃない?すんごいスピリチュアルな生活してるんだろうなぁって。
憧れるけどさぁ、そういう生活、でも、tomoちん言うように、無理だろうなぁって思うよ。いつ帰ってくる?

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